あたたかみや潤いのある学習環境や、シックハウス症候群対策として、また地域の産業・工芸を生かした教育活動につながることから、学校施設の木材利用が推奨されている。先ごろ文部科学省が公表した2021年度の公立学校施設の木材利用状況調査の結果によると、同年度の全新設690施設のうち、木材を使用したのは520棟(75・4%)。木材使用面積のうち28・7%が木造施設、71・3%が非木造施設の内装木質化で使用されていた。
調査結果をうけて文科省は各自治体に向け、学校施設の木材利用の促進に関する通知を発出するとともに、木造校舎の整備や内装の木質化に対する国庫補助を引き続いて実施するとしている。
2021年度の新築学校施設690棟のうち、木造が125棟(18・1%)、非木造が565棟(81・9%)だった。非木造のうち内装木質化が395棟(57・2%)で、木造建築と併せて全体の520棟(75・4%)が木材利用となった。2020年度は新築805棟のうち木材利用施設は595棟、73・9%だったことから、利用率がわずかに増加した。
木材使用量は全体で4万8185㎡、うち木造施設で1万3818㎡、内装木質化で3万4367㎡に上った。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2023年2月20日号掲載