子供支援専門の国際NGOである(公社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンが今年6月~7月にかけて18歳未満の子供と高校3年生を対象に実施した、「こども家庭庁」に関するインターネットのアンケート調査によると、「こども家庭庁」の発足を「知らない」子供が7割に上ったことが明らかになった。同会が10月20日に発表した。全国の子供が対象でアンケートの有効回答数は1050人。
同庁に優先的に取り組んでほしいことのトップ(下図参照)は、「いじめを防ぐための取組」で14・7%、「無料・安価で勉強を教えてくれたり学習できる場所を増やすこと」(13・9%)、「虐待をなくすため保護者への支援」(13・6%)などが続いた。
小学生、中学生、高校生の年齢別に上位5項目を比較すると、小・中学生では「子供の意見を聞いてそれを子供のための取組に活かすこと」がトップだったが高校生ではランク外で、「いじめを防ぐための取組」がトップ。また順位は低いが全ての年齢で「ひとり親家庭への経済的な支援」がランクインしており、子供にも身近な問題となっている。
身の回りの困りごとや心配事の相談相手は、「学校の友達」が約4割、「親やその他の家族」が3割など多くは身近な人を選択した一方、「SNSでつながった名前の分からない人」「違う学校に通う同年代の子供」を選択した者がそれぞれ1割ずつだった。
相談方法は、非対面でやりとり可能な「チャット」と回答した子供が4割だった一方で、対面で話す「学校」は約3割となった。2割以上が「わからない・答えたくない」と回答しており、相談しやすい相手や場所が思いつかない子供が一定数いることが推測できる。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年11月21日号掲載