2020年から2021年にかけ、大学生が受けた授業は30%から50%以上がオンライン授業で、「自分のペースで」「自由な場所で」授業が受けられるなどのメリットがあった反面、対面授業より「教員とのやりとり」や「他の学生とのやりとり」がしにくいといったデメリットも感じていることなどが今年2月、文部科学省が全国の大学生11万人を対象に実施したインターネットによる「全国学生調査」から分かった。
調査は学生目線で大学や大学教育の改善に活用する目的。参加同意のあった582大学の学部2年生と4年生が対象の試行実施で、10月開催された調査研究協力者会議で公表されたもの。
2020年度の大学授業は同時双方向型オンライン授業が4割以上が48%だったが、21年度は35%。オンデマンド型オンライン授業は20年度は4割以上が52%だったが21年度は30%だった。
これまでに受けたオンライン授業で、対面授業と比べて良かった点は、同時双方向型では「自由な場所で授業が受けやすい」(51%)、「自分のペースで学習しやすい」(32%)など。オンデマンド型では「自分のペースで学習しやすい」(72%)、「自由な場所で授業が受けやすい」(62%)などが多かった。良くなかった点は「他の学生とのやり取りがしにくい」(同時双方向型42%、オンデマンド型40%)、「教員とのやり取りがしにくい」(同時双方向型36%、オンデマンド型44%)、「レポート等の課題が多い」(同時双方向型32%、オンデマンド型39%)など。さらに「疲労を感じやすい」も多く、同時双方向型で40%、オンデマンド型は32%に上った。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年11月21日号掲載