全国養護教諭連絡協議会の第24回研修会がWeb開催となり、8月8日から9月5日まで動画配信された。「子どもたちと生命倫理について考える」(富山大学+研究部医学系小児科学講師・種市尋宙氏)をはじめアンガーマネジメントや救急処置など5講座が開設された。
富山大学・種市講師の「小児新型コロナウイルス感染症のこれまでとこれから」では、講師の種市氏が新型コロナウイルスの発生から今日までを振り返り、「過剰反応」「やり過ぎ」だったのではないかと、今後にも続く可能性がある課題を提起。コロナ禍の感染症の小児死亡者数8人(2022年3月末現在)に対し、同期間の小中高校生自殺者数は972人だった。
2020年、感染拡大が始まった当初は、対応策がよくわからなかったことから社会的に過剰に反応。誹謗中傷、偏見・差別が実際の罹患症状を超えて深刻だった。長期の臨時休校から「子供たちの日常を取り戻す」ためには、例えばマスク着用の基準について地域皆が共通理解を図るため、富山市はリーフレットを作成。全家庭に配布し有効だったという。
給食時の黙食をはじめ大人の指導を受け入れている子供たちだが心に負った傷に対処できなくなった時、病院にやってくるという。大人がするべきことは何かを改めて問いかけた。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年9月19日号掲載