先ごろ文部科学省から公表された2023年度概算要求では、学校給食における地場産物の使用促進に関する事業をはじめ「学校給食・食育の推進」に総額1億1000万円を計上。対前年度比では3200万円の増額となっている。
「学校給食・食育の推進事業」の主な内訳は、新規の「食に関する健康課題対策支援事業」(3800万円)、「学校給食地場産物使用促進事業」(4900万円・対前年比300万円増)、「学校給食に関する衛生管理の調査・指導等」(2200万円・対前年比200万円減)など。
「食に関する健康課題対策支援事業」は、児童生徒の食物アレルギーの対応や肥満・痩身傾向への栄養指導などの健康課題について、栄養教諭としての個別指導を充実するための研修会を実施。さらに個別指導の経験豊富な指導主事等を学校に派遣して、栄養教諭に指導・助言する新規の事業。
「学校給食地場産物使用促進事業」は学校給食に地場産物・有機農産物の使用を拡大する目的で、学校側と生産・流通側の調整をする仕組みづくりを担うコーディネーターの配置、関係者による協議会の設置等の必要経費を補助するもの。また「みどりの食料システム法」(※)に伴い、地場産物の大量調理に必要となる備品の購入費用、地場産物の使用に係る指導を行う生産者側の人材派遣費用等を計上。対象の補助率は1/3。
「学校給食に関する衛生管理の調査・指導等」の事業は、各都道府県教育委員会の学校給食の衛生管理に関する指導者に対して、文科省が衛生管理に係る研修を実施するもの。また各県教委の学校給食の衛生管理に関する指導者を、学校給食施設に派遣し、衛生管理の改善指導を実施するという内容だ。
なお公立学校の給食施設整備には、学校施設環境改善交付金で、2104億円(+事項要求)を別途要求している。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年9月19日号掲載