• StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
学校施設

ナッツで夏バテ対策を 国本小学校で豪州大使館が食育

2022年7月19日

学校法人国本学園国本小学校(小林省三校長)で、6年生を対象とした「ナッツに関する食育授業」がオーストラリア大使館商務部主催で6月21日に行われた。夏バテ対策に効果があることから注目されるナッツについて、生産過程やより効果的な食べ方などを学んだ。講師は同大使館商務部のマレイ・スペンス氏とナッツ料理研究家の音仲紗良氏が務めた。

殻むきに挑戦する児童たち(中央はスペンス氏)

殻むきに挑戦する児童たち(中央はスペンス氏)

音仲氏がナッツのクイズを出題、皆で考えた

音仲氏がナッツのクイズを出題、皆で考えた

今年の平均気温は平年より高く酷暑が見込まれているが、それに伴い夏バテや熱中症の増加が危惧される。夏バテの症状には体温調節機能の乱れやだるさがあるが、これらをコントロールする自律神経を正常に機能させるにはナッツ類に含まれるビタミンB群やカルシウム、マグネシウムなどのミネラルが効果をもたらすという。

農業大国であるオーストラリアは、アーモンドの収穫量が127000トンで世界2位の生産を誇る。アーモンド産業のSDGsの取組としてスペンス氏は「過剰包装をしないで販売」「ミツバチを使った効率的な受粉」「将来に向けたバイオマスの利用」「殻は発電のための燃料源、外皮は家畜の飼料などに再利用」していることを挙げる。

また日本では、マカダミアナッツといえばハワイが知られているが、6万年前にオーストラリアで生まれたとされ、現在もナチュラルな製法で生産を続けている。マカダミアナッツのSDGsの取組としては、害虫退治に蜂の卵を使用し、農薬の使用量が大幅に減少した例などがある。

次にナッツ料理研究家の音仲氏の授業では「食べるマルチサプリメント」と呼ばれるほど栄養バランスの優れたナッツの特性が紹介された。夏は大量の汗をかき、食欲も無くなることで健康に必要な栄養素が不足しがち。簡単な食事で済ませてしまうことも栄養バランスが乱れて夏バテの原因の一つになる。

夏に不足しがちな栄養素は、疲労物質を分解してくれるビタミンB1、血の巡りを良くするビタミンE、ストレスを分解するビタミンC、自律神経を整えるカルシウムやマグネシウム、からだを作る材料となる必須アミノ酸などで、アーモンドやマカダミアナッツに豊富に含まれる。

続いてナッツに関するクイズ。「栄養の吸収率を高めるには、ナッツをどのように食べたら良いか」という問題では、「砕く」が正解。「ナッツと一緒に食べると疲れが取れる野菜」という問題では「たまねぎ(にんにく)」が正解で、疲労回復に欠かせないビタミンB1は、たまねぎやニンニクに含まれる「アリシン」と一緒に食べると吸収率がアップする。

次に、マカダミアナッツの殻を砕くことにチャレンジ。殻は固くて素手では砕けないため殻砕き器を使い、力を入れすぎ実も砕いてしまわぬよう注意しながら実を取り出していく。最初はコツが分からず、うまく殻を割ることができなかった児童も、固い殻を割って実が取り出せると思わず歓声があがった。

アーモンドとマカダミアナッツを試食した児童は、夏休みにどんなナッツ料理を食べたいかをタブレットに書き込んでいった。「にんじんとマカダミアナッツの味噌和え」と書いた児童は「家族と一緒に食べたい。お弁当にも入れてほしい」と説明。「かぼちゃとブロッコリーのアーモンドサラダ」と書いた児童は「ビタミン豊富な野菜とナッツで肌の疲れを回復できる」と発表した。

授業を終えある児童は「オーストラリアについて今までほとんど知らなかったが、ナッツを通して身近に感じることができた」と語った。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年7月18日号掲載

  • フィンランド教科書
  • StuDX Style
    教育委員会対象セミナー
    KKS 学校教材 学校教材をお求めの方
    JBKジュニア防災検定
  • ブックレビュー
    都道府県別教育旅行リンク集
    おうちミュージアム
最新号見本2024年12月03日更新
最新号見本
新聞購入は1部からネット決済ができます

PAGE TOP