コロナ禍での給食も3年目で「黙食」がすっかり定着し、給食時間の指導は放送や掲示などが中心となり、給食材料の実物展示も効力を発揮しているでしょう。
今年度も「給食通信」を中心に食育活動等を紹介します。
4月は1年生への給食導入指導だけでなく、進級やクラス替えで他学年も何かと落ち着かないことも多いので、給食のきまりなどの周知に力を入れます。また食育では、1年の生活科関連で「グリンピースのさやむき」を実施しました。ワークシートや感想用紙を配布、さやむき後観察して絵なども描いてもらいます。
【児童の感想より】
まめがとびでた、それでびっくりしたけど、おもしろかったよ。/さやをあけたとき、まめがさやにくっついていました。/なかがみどりすぎていてびっくりした。8ことか7ことかおまめがあった。/さやがおうちだった。
【4月の給食通信から】
〈給食スタート〉今日ご飯ボックスのふたを開けて「わあ、きれいな色!」と思ってくれた人はいたでしょうか。色の正体はきびです。桃太郎の鬼退治に出てくるきび団子のきびです。昔はお米が高級品だったので、きびやアワ、麦などの雑穀を食べていました。さておかずの配膳について覚えてもらいたいと思います。最初に配るのは「ごまあえ」です。和食なので食器の手前に盛り付けます。その奥に「サバの塩焼き」をおきます。
〈ひとりひとりに真心こめて〉給食の人気メニューのオムライスの作り方をこっそり教えましょう。まずご飯を炊き、チキンライスの具(鶏肉、玉ねぎ、にんじん、キノコ)を炒め、味つけはガラスープや塩、ケチャップ、ソース、スパイス、バターを使います。具をご飯と混ぜます。大きな鉄板に溶いた卵を流して薄焼き卵を作ります。カットしたアルミ箔の上にご飯を入れ、上から薄焼き卵をのせて一人分ずつ包んで完成。
〈まぜまぜビビンバ〉ビビンバは朝鮮料理の一つで「まぜごはん」のこと。ご飯に、それぞれ違う味付けをした具をのせて出されたものを、食べる直前にさじでよく混ぜ、コチジャンやゴマ油を加えて食べます。今日は給食室で混ぜたものを出したので、いつもより量は多くなっています。しゃもじで4等分に区切りをつけると、人数のめやすがわかりますよ。
〈雲の味はどんな味?「ワンタン」〉中国の広東では、ワンタンを「雲を呑む」と書くそうです。スープに浮かんだワンタンは雲に見えなくもないですね。雲を呑むなんてスケールが大きくて、広大な中国ならではのネーミング。ワンタンの中身は豚ひき肉です。しょうがじょうゆで下味をつけていますが、しょうがの味がわかるかな。
【著者】大留光子=元栄養教諭、現在は順天堂大学・武蔵野専門学校講師
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年4月18日号掲載