気象庁の季節予報によると、今年全国の4月から6月の3か月間の平均気温は北日本と東日本が平年より高い確率が50%、平年並みの確率が30%、西日本は高い確率と平年並みの確率が共に40%とされている(3月31日現在)。さらに6月から8月の夏季では、全国的に平年より高い確率が50%とされている(2月25日現在)。
このことから、今年も夏に向けてしっかりした暑さ対策が求められると言える。
3年目となる新型コロナウイルス感染症対策だが、学校等公共の場での対策の基本は換気とソーシャルディスタンスの確保、マスクの着用、手洗い・うがいの励行であることは変わらない。特に換気の重要性が定着していることから、学校での網戸の設置が増えているという。
多くの学校では、校舎の周囲には植栽が豊かで情操教育や理科・環境教育の一環とされている。その反面、たくさんの虫が生息しているため、開放した窓からハエや蚊、蜂などの虫類が教室に飛び込んで授業の妨げになりかねない。網戸の設置で虫の侵入は防げる一方で、活発な生徒達では網戸の落下事故が心配されることからこれまで、学校では網戸の設置が進んでいなかったという背景がある。
国土技術政策総合研究所「建物事故予防ナレッジベース」には、網戸を含めて学校の窓からの転落事故は194件掲載されている。そこには窓清掃の際に窓から身を乗り出したことが原因の事故など、複数の事例が掲載されている。このことから、新規に網戸を設置するなら室内付けが、より安全策につながる。
学校は引き違い窓が多く、網戸は通常では窓の外側に設置されるため、網戸に生徒が寄り掛かる、加重をかける等で窓から外れ、網戸ごと転落するケースも原因。また網戸だけの落下もある。
網戸総合メーカーのセイキ販売㈱は、窓の室内側に網戸レールを設置して取り付ける「室内付パネル網戸」を発売。網戸部分だけを取り外し、清掃や張替えができるため、室内の衛生も維持しながら転落事故や落下防止になる。
窓枠の種類により「室内付パネル網戸」が設置できないケースもあるが、同社では室内取り付けの収納式網戸などラインナップが豊富で、十分な対応が期待できる。
問合せ=03・5999・5820
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年4月18日号掲載