コロナ禍をはじめとした運動時間の減少が、子供たちの体力低下に影響していると考えられる調査結果が、スポーツ庁が2021年12月に公表した令和3年度「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」から明らかになった。児童生徒の体力合計点を2019年度と比較すると、小・中学生の男女共に低下し、特に中学女子は大きく1・6点減少。低下傾向が続いている。
いずれもピークは2018年度で、低下がみられた2019年度から要因に指摘された運動時間の減少に加え、コロナ禍で様々な活動が制約されたことの影響と考えられる。またコロナ禍で学習以外のスクリーンタイム(テレビ、スマートフォン、ゲーム等の映像視聴時間)の増加や肥満の増加に拍車がかかったと考えられている。
実技テストでは小・中学校、男女共に2019年度に比べ「上体起こし」、「反復横とび」、「20mシャトルラン」、「持久走」が大きく低下。さらに中学男子以外は「握力」、「50m走」、「立ち幅とび」も低下した。一方で「長座体前屈」の点数は全体的にやや向上した。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年2月21日号掲載