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学校給食は食育の教材【第82回】「目の愛護デー、十三夜、ハロウィーン」

2022年10月17日
連載
今回の食材・献立

サツマイモ・里芋・にんじん・ごぼう・巨峰・柿・さんま・さば・さけ、きのこご飯・鯖のみぞれかけ・夕焼けゼリー。

家庭科と連携「給食献立」 全校児童の栄養等考慮して

今年の十三夜は108日、「栗名月」「豆月」と呼ばれる日本独特のもの。少し欠けている月を愛でる心は、わびさびの美学に通じるものがありますね。この時期に家庭科(6)と連携して行っていたのが「給食の献立を考えよう」です。自分の好みだけでなく全校児童や季節、栄養等を考え立案します。授業では八角形のグラフで栄養バランスを確認し、感想や献立作成で意識したこと、修正点を書いてもらったので紹介しましょう。

「揚げパン、ABCスープ、焼き肉サラダ、洋ナシ」=少し脂肪が多い、ビタミンCが不足等、凸凹な八角形だからもう少し正八角形近くになるように、頑張りたいです。ビタミンCは、4つの食材を使っているのに74%だったので、摂るのは難しいと思った。洋ナシを柿に変更。

「丸パン、卵スープ、なすのグラタン、おひたし、ヨーグルト」=グラタンはパンとの相性がいいけど、栄養が満たされないので卵スープやおひたしを加えた。栄養士の先生に牛乳を使わないミートグラタンなら、デザートを果物にして牛乳をつけたほうが良いとアドバイスされた。秋なので巨峰に変更し牛乳をプラス。

ここから10月の「給食通信」を紹介します。

<6年生が考えた献立-秋の味覚きのこご飯とさつま芋>秋の和食献立です。きのこご飯と煮物の筑前煮を組み合わせてくれました。考えた6年生からのメッセージ「秋らしくておいしい食べものは、きのこやさつま芋だと思ったのできのこご飯にしました。秋を感じてほしいです」

<五穀の恵み「五穀ご飯」>五穀とは、米・麦・豆・あわ・きび(またはヒエ)を言います。神社のお祭りで「五穀豊穣」をお祈りしますが、これは5つの穀物が豊作になるようにとの願いが込められています。今ではお米だけを炊く白いご飯がほとんどですが、昔はお米がずっと少ないご飯でした。お米が高価だったことと、お米にはない栄養を他の穀物からとっていたからです。穀物にはミネラルや食物繊維、ビタミンB群が多く、きびなどは血液中の善玉コレステロールを増やす働きや、動脈硬化を予防したり減らしたりする作用があると言われています。

<お団子入りの味噌ラーメン>今年初めて登場するラーメンは魚丸(うおまる)と名付けられたお魚のすり身で作ったお団子が入っています。少し赤みがかったお団子が鮭、黒っぽいお団子がイワシです。

<春はあけぼの、秋は夕暮れ「夕焼けゼリー」>秋も深まってきて、日が暮れるのも、家に帰る時間も早くなりました。この時期は特に夕焼けがきれいです。あのきれいな夕焼けをイメージしたゼリーを作ってみました。きれいなオレンジ色を出すために、オレンジジュースとある野菜をゆでて使いました。さて、その野菜は何でしょう。【こたえ=にんじん】


【著者】大留光子=元栄養教諭、現在は順天堂大学・武蔵野専門学校講師

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2022年10月17日号掲載

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