里芋、れんこん、くり、巨峰、さんま、さば、さけ、ほっけ。きのこごはん、吹き寄せ栗ご飯、パンプキンパイ
転任しても30年間続けた4年生との交換ノート。「給食ノート」や「ぱくぱくノート」などネーミングはいろいろ
今年の十三夜のお月見は10月18日です。日を追うごとに秋らしくなってきたこの時期に取り組んでいたのが、4年生との交換ノートです。食べることへの興味を引き出す試みの一つとして取り組み、ノートはクラスに1冊渡し、毎日順番で給食や食べ物のことなどを書いてもらい、翌日、私（栄養士）が返事を書いて戻しました。
「昆布ご飯、大根の味噌汁、シシャモのから揚げ、白菜の即席漬け、みかん」＝4年女子＝私は昆布があまり好きじゃないけど、なぜか昆布ご飯は大・大・大好きです。お茶碗大盛りで、いっぱい食べました。シシャモのから揚げもおいしかったです。一番おいしいところは卵のつぶつぶだと思います。お味噌汁は私の好きな大根が入っていて、大根がお味噌汁にしみこんで柔らかいところがいいです。
家に帰ってお母さんにきょうの給食がおいしかったと伝えると、「全部食べたの？体にいいから、いっぱい食べなさい」と言ってくれました。弟に聞いたら「おいしかったよ、いっぱいお代わりしたんだよ」といっていました。やっぱり学校の給食はおいしいです。私はパンも大大大大好きなので、パンのお代わりの呼びかけがあると真っ先にかけつけます。聞こえない時などは誰かしら声をかけてくれます。私がパン好きであることをみんなが知っていてくれるので、うれしいです。
栄養士からの返事＝○○さんのパン好きが有名なことよくわかりました。1組のみんなは、やさしいのですね。私の好きな言葉に「ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために」というのがあります。給食当番の仕事もそんな心が育つものです。おかずが足りなくなった時、配った当番を責めるのではなく、みんなで協力しておかずを少しずつ食缶に戻すとか…。協力するって、素晴らしいことですね。
ところで、シシャモで一番おいしいのは卵のつぶつぶという○○さんの意見にうなずきました。子持ちシシャモのほうが価値がありますし。でも人間はなんと残酷なのでしょう、魚の卵や仔牛を食べちゃうんですから。命を頂いているということを忘れず大切に食べていきたいものですね。
保護者から＝献立表を見て「きょうはわかめごはんだ、おかわりしよう」「ああ食パンか、半分にしておこう」とか。“選んでランチ”の時などは数日前から「お兄ちゃん、AとBどっちにした？私は、クリスマスランチにしたよ、だって、コーヒー牛乳だもん！」と兄妹でよく食事をしながら話しています。
兄が入学した時は給食がとても心配でした。野菜嫌いでしたが、今では好んで食べることはないですが、盛り付けられたものは残さず食べるようになりました。子供たちが楽しみにしている給食をこれからもよろしくお願いします。
【著者】大留光子＝元栄養教諭、現在は順天堂大学・武蔵野専門学校講師
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年10月18日号掲載
