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学校施設

塾や学童保育のクラスターで家庭内感染拡大を警戒 校外も同様の対策を~ 日本小児科医会・学会が提言

2021年9月20日

マスク着用や換気の徹底を
検査キットの十分量確保を

校外の予防対策を訴える小児科医会・神川会長

新型コロナウイルス感染症の子供の感染増加率が高くなっていることから、日本小児科医会と日本小児科学会は8月26日、緊急記者会を開催し「現在の新型コロナウイルス感染流行下での学校活動について」とのタイトルで、①2学期の学校再開について、②学校内外での効果的な感染対策について、③小学生と養育者への対応、④中学校・高等学校の対応について、⑤感染症対策物資の確保について、の5項目で緊急提言を発表した。

同提言について日本小児科学会・岡明会長が紹介。続いて日本小児科学会予防接種感染症対策委員会担当理事・森内浩幸氏から、最近の子供の感染状況を厚労省資料等により説明した。

全国の年代別感染者と累積ワクチン接種率との比較では、ワクチン接種率の高い方が感染症発症率において低い。感染率で最も増加しているのは夏休みにも関わらず小学校・中学校生徒。ワクチン接種率が低いと同時に塾や学童保育などでクラスターが発生していることが原因と考えられる。このことから単に学校を閉鎖するだけでなく、子供たちが過ごす学校外の場所にも学校同様に感染対策が必要だと語った。

日本小児科医会の神川晃会長は、4月頃から家族全員が感染する例が多くなった。感染経路は、高学年では塾や学童保育でのクラスターが原因と報道されている。学校での正しい対策を塾や学童保育にも周知していただきたい。体調が悪いときは自宅で経過観察し、かかりつけ医に受診することが望ましい。現在でも大人の感染が中心なので、大人はできるだけワクチンの接種をしてほしいなどを要望した。

緊急提言

(公社)日本小児科学会・(公社)日本小児科医会の緊急提言は次の通り(抜粋)

2学期の学校再開について==
■学校内外での効果的な感染対策について

学校活動の維持は子供の健全な発育のためにも最も重要な優先事項です。学校の現場は、引き続き効果的な感染対策(例えば不織布マスクの着用や教室の十分な換気)を徹底する必要があると考えます。さらに子供の感染対策の観点では、学校での対応に加えて、学校での感染対策に準拠した学習塾や学童保育等校外での感染対策の徹底も極めて重要です。学校や学習塾、学童保育の教職員等は、積極的なワクチンの接種を検討してください。

■小学生とその養育者への対応

休校などの措置がなされたら、子供の行き場所や養育者を確保できるように、十分な配慮と準備が必要です。例えば、子供の養育のために仕事を休まざるを得ない保護者もいるので、職場等においてそうした方への理解と支援が必要となります。休校は子供の生活を大きく変え、心身にさまざまな影響を与えうる措置です。きめ細やかな対応をしてこの状況を乗り越える必要があります。

■中学校・高等学校の対応について

10代になるとウイルスの感染性が成人に近く、中学校・高等学校には、小学校よりも強い感染対策が必要と考えます。特に高等学校では、リモート教育の積極的な活用が望まれます。また課外活動でのクラスター発生が報告されており、流行状況を考慮した制限も必要と思われます。

■感染症対策物資の確保について

不織布マスクは感染予防に重要な役割を果たします。使用量が多いので家庭の経済的負担軽減のため子供用マスクの無償提供を考慮すべきと考えます。

また今後感染拡大に伴い、外来等で使用する新型コロナウイルス抗原迅速検査キットの需要が増すことが予測されるため、国主導で十分量を確保すべきと考えます。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年9月20日号掲載

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