「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」(バリアフリー法)の一部改正で、新たに公立学校等が対象に加えられた。これをうけ文部科学省は昨年12月、避難所に指定されている全ての学校が、今後5年間で車いす使用者用トイレを整備する等の整備目標を示した。
同省調査(昨年5月1日時点)によると、車いす使用者用トイレの整備率は校舎で65%、屋内運動場で36・8%など、未整備の施設が多かった。これからの学校の施設・設備には、児童生徒だけでなく地域の一部として高齢者や多様な障害を持つ人々が集い活動する場で、災害時には避難場所として生活の場にもなることを考慮する視点が求められる。
三和シヤッター工業㈱は先ごろ、スライド式曲面ドアを採用したトイレブース「RブースTR40」に追加し、車いす利用者や乳幼児連れなど多様な利用者に快適な、大開口部を設けた「RブースTR40 バリアフリー仕様」を発売した。
車いすでも円滑な利用ができる余裕のある出入口で、有効開口部900㎜を確保。開き戸のように、可動域がデッドスペースにならず弧を描くように動くため、ブース内で車いすを旋回することができる。
スライド式曲面ドアは人のまわりを弧を描いて動くので、ドアをよけるスペースが不要。ブース内側の2か所にグリップタイプのハンドルを設置。力を入れやすく誰もが軽い力で操作できる。
また引戸のようにドアの横に戸袋スペースの必要がないので、既存のトイレスペースに取り付けたり、「RブースTR40」の他のバリエーションと連結して設置することも可能だ。
ドアの戸先と戸尻には緩衝ゴムをつけ、ドアに当たっても衝撃を吸収するよう安全にも配慮。ドアは手動で閉め、解錠すると自動で開く常開仕様を設定し、全閉保持機能(オプション)によりドアは全閉状態でストップさせることが可能。
63色のカラーバリエーションから選ぶことができる。
▼詳細=https://www.sanwa-ss.co.jp/professional/products/restroom/001142.html
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教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年7月19日号掲載