新型コロナウイルス感染症の主な拡大経路は、「飛沫感染」と「接触感染」によるもの。感染者の飛沫(つば、せき・くしゃみ)に含まれて放出されたウイルスを、別の人が鼻や口から吸いこんで感染する飛沫感染を防ぐには、マスク着用、互いの距離を空ける、大声や長時間の会話を避け、室内ではこまめな換気が有効とされている。
一方、接触感染は感染者の飛沫が付着した物に未感染者が触れることで感染拡大すること。直接でなくても、感染者がせき・くしゃみを押えた手で触った物に他の人が触ることでも広がる危険性がある。不特定多数との接触が避けられない電車・バス、公共の場では、特に注意が欠かせない。厚生労働省Webページでは「ドアノブ、エスカレータの手すり、スイッチなど」を例にあげて注意喚起している。
製品の抗ウイルス、抗菌等の品質維持や安全性に関する研究普及を行っている(一社)抗菌製品技術協議会(SIAA)は、抗ウイルス仕様を施したトイレブース「ラベンダー」(三和シヤッター工業㈱)、「セレブ―ス」(同)を、業界初の「抗ウイルスSIAA」として認証した。ブース内で手に触れるパネル表面材と、金属部分のスライドボルト(錠前)、取手、戸当り帽子掛けに、抗ウイルス機能をプラスした。
「抗ウイルスSIAA」認証は、製品上の特定ウイルスの数を減少させる基準に適合したことの証明。同トイレブースの化粧板では、ウイルスが24時間後99・9%減少したという試験結果が得られた。
同協議会は、抗ウイルス加工製品はウイルスの数を減少させ、製品を清潔に保つことが出来るもの。しかし加工表面が汚れたままでは十分な抗ウイルス効果が得られない、またウイルスの数を減らすものではあるが、病気治療や予防を目的にしたものではないことを呼びかけている。
同トイレブース化粧板のカラーバリエーションは単色か木目調から選べて、さらに単色は5種類、木目調は4種類がそろっている。
▼詳細=https://www.sanwa-ss.co.jp
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教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年4月19日号掲載