近年の多発している風水害から学校施設の安全確保や被害を軽減するため、文科省は今年3月、教育委員会、学校管理者に向けたパンフレット「台風等の風水害に対する学校施設の安全のために」を作成した。
特に具体個所を例示し日常的な点検・清掃の重要性を訴える内容。平時の対応、危機が迫ってからの応急措置、被災後の対応といった過程ごとのポイントを項目に書き出し、チェックして活用できるよう工夫された構成にも注目される。
日常的な点検個所として排水口、雨どい、側溝、雨水ます等の詰まり、屋根材のはがれ、開口部の破損等の異常等を例示。加えて定期的な点検個所には、屋根や屋上、外壁、窓サッシ、擁壁等の劣化・損傷状況を確認するよう明記。特に体育館の屋根、防球・防風ネットの支柱など風圧での落下・倒壊で重大被害の心配がある個所は、定期的な専門家の点検と状況に応じた改修等の措置も必要であると指摘する。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年10月19日号掲載