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学校給食は食育の教材【第60回】歯の衛生週間

2020年6月15日
連載
今回の食材・献立

梅干・そら豆・すもも、梅若ごはん・カミカミメニュー・水ようかん・あじさいゼリー

“かむ献立”給食で提供
歯の大切さを通信でフォロー

6月は学校や季節の行事が多く「給食通信」の題材には事欠きません。

歯の衛生週間は、正式には6月4日から10日までを「歯と口の健康週間」といって、校医さんや歯科衛生士さんの歯磨き指導や、保健委員会児童の発表等で自分の歯の健康を見直す機会となっています。給食でも歯に良い食べものやカミカミメニューを取り入れ、噛むことや食物選択を意識してもらうようにしました。給食通信では「よくかんで食べよう」と解説しました。=写真=【以下給食通信より抜粋】

〈そら豆―2年生が生活科でさやむき 『ピタゴラスとそら豆の謎』むかし、むかし、そら豆にはいろいろな言い伝えや不思議な話があったそうです。「そら豆の匂いを嗅がせるとお化けが逃げる」、「そら豆は宇宙のカタチをしている」などなど。有名な数学者ピタゴラスは、ソラマメにまつわる言い伝えを知り、生涯そら豆問題に取り組んだものの解決できず、ついにそら豆畑の前で亡くなったとか。ピタゴラスがいたギリシャ時代には、選挙の投票用紙がわりにそら豆が使われていたそうです。さてさて、きょうのそら豆は2年生がさやむきをしてくれました。ゆでて食べるのが一番おいしいですよ、旬の味をさあ召し上がれ。〉

〈入梅―梅ごはん、あじさいゼリー 『梅はその日の難のがれ』このことわざは、一日一個の梅干を食べると、その日は災いから逃れることができるという意味。梅干には毒消し作用があると言われていることから、このことわざが生まれたのでしょう。

明日は入梅。じめじめとうっとうしい季節ですが、この時期の雨は作物にとって大切な恵みの雨となります。さて、作物の他にも雨を心待ちにしている植物が。それはあじさいです。きょうは入梅にちなんで、梅とわかめが入った「梅若ごはん」と雨の中しっとりと咲くあじさいをイメージした「あじさいゼリー」を作ってみました。〉

〈和菓子の日―水ようかん 6月16日は和菓子の日。今から1160年も昔、都は大飢饉に見舞われ人びとは食べるものにも困っていました。そのころの日本は神頼みが盛んだったので、仁明天皇が神様に和菓子をお供えしてお祈りをしたところ、不思議と飢饉がおさまり人々も助かったということです。その日が6月16日だったので、お供えした和菓子にちなんで「和菓子の日」となったそうです。給食では朝一番に水ようかんを作って、冷蔵庫で冷やしたので、ひんやりと仕上がっています。〉


【著者】大留光子=元栄養教諭、現在は順天堂大学・武蔵野専門学校講師

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年6月15日号掲載

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