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【COVID-19関連情報】専門家会議が新たに提言 消毒剤の有効性について検証進む

2020年6月16日

COVID-19の影響を受け、教育機関に対して、各省庁がさまざまな情報を提供している。

厚生労働省は、感染の疑いがある場合、病院から自宅・宿泊施設などまでの移動でのハイヤーの利用を推奨している。同省の基準を満たす企業として、(株)スター交通、(株)都市交通、(株)かすみ交通、(株)FITJapanの4社を紹介している。

■次亜塩素酸水の空間噴霧は避ける

(独)製品評価技術基盤機構(NITE)は、家庭や職場におけるアルコール以外の消毒方法の選択肢を増やすため、経済産業省の要請を受け、界面活性剤や次亜塩素酸水などのCOVID-19に対する有効性評価を行っている。5月28日に開かれた有識者による検討委員会(第4回)までで有効と判断されたのは、塩化ベンゼトニウム(0.05%以上)、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム(0.01%以上)などの7種類。

次亜塩素酸ナトリウムはアルカリ性の物質。塩素系漂白剤などの主成分として用いられており、COVID-19の消毒にも使用できる。物体の表面には、0.05%の濃度の消毒液を使うが、文部科学省の方針では、児童生徒には扱わせない。

一方、酸性の液体である次亜塩素酸水は、現時点でCOVID-19への有効性に確証がなく、検証を進めている。

次亜塩素酸水や次亜塩素酸ナトリウムを用いた消毒剤の噴霧については、5月29日時点の知見として、「ファクトシート」が経済産業省HPに公開されている。WHOが「消毒剤を人体に噴霧することは、いかなる状況であっても推奨されない」と見解を示しているほか、米国疾病予防管理センター(CDC)でも「消毒剤噴霧は、空気や表面の除染のためには不十分な方法」であるとしている。人体への安全性については、確立された評価方法がまだ存在していない。厚生労働省でも、社会福祉施設などにおいて「吸引すると有害であり、効果が不確実であることから行わないこと」としている。

次亜塩素酸系の洗浄剤などによる健康被害例は従来から寄せられており、常用的に噴霧を行うと「過敏性肺炎(外因性アレルギー性肺胞炎)」などを引き起こす可能性もあるので、絶対に避けるとする。

NITEは6月中に開催する第5回委員会で、結果を追加公表する。

詳細=https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200529005/20200529005.html

■専門家会議がこれまでの対策を分析

新型コロナウイルス感染症対策専門家会議は5月29日に状況分析および提言を公表。これまでのクラスター対策や緊急事態宣言の効果について評価・分析した上で、第二波以降に備えた「医療提供体制」の強化を呼びかけた。

今後は、無症状から中等症への病状進行を示す「重症化マーカー」の開発や、地域で専門的な助言ができるコア人材の育成などを進めていく。

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年6月15日号掲載

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