子供支援専門の国際NGOである(公社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンは、COVID-19の感染拡大への対策の1つである全国的な休校要請などを受け、3月17日~22日にかけて小学校1年生から18歳までを対象とした「緊急子どもアンケート」を実施し、3月27日に調査結果の速報版を公開した。22日までに、37都道府県から961件の回答が集まった。
日中の過ごし方については、休校以降「一人で過ごしている時間がある」と回答した子供が13・9%にのぼった。「やることがない(ひま)」と回答した子供は9・5%だった。
「困っていること・心配なこと・気になっていること」での回答は、「日常生活が送れていない・外出できない」が30・6%と最多で、20・6%の「人と会えない・会いたい」、「体調(罹患)・感染拡大への心配・懸念」(18・1%)、「勉強ができない、学力の低下など学びに関わるもの」(15・3%)が続いた。
自由回答には、子供たちから様々な意見が寄せられている。
小学生の回答は676件。低学年では、家族と一緒または放課後児童クラブ等で過ごす傾向があった。友人と遊べないこと、自分や家族・友人など近い存在の人物が感染していないか、マスクや消毒液の不足などを心配する様子が見られた。高学年では、自分で公園へ遊びに行ったり、兄弟で留守番をする子供もいた。勉強についていけるか不安なことや、小学校の卒業式や中学校の開始について心配する回答もあった。
中学生の回答は153件。自宅での勉強・趣味・インターネット・ゲームなどで過ごす子供が見られたが、運動不足・体力低下、勉強の取り戻しや部活動の再開について心配している様子もうかがえた。
高校生からの回答は123件だった。インターネットや携帯電話・SNSなどを駆使して過ごしていることがわかった。会えずにいる友人とSNSなどで連絡を取る一方、図書館が閉館しているなど、中高生向けの居場所がない点も見受けられた。
詳細=https://www.savechildren.or.jp/scjcms/dat/img/blog/3209/1585404050764.pdf
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年4月20日号掲載