｢SARS‐CoV‐2｣と命名された新型コロナウイルスによる感染症（COVID‐19）が世界中で流行している。1月末から対策を始動させた日本はイタリアやフランス、アメリカなどに比べて感染者数の増加速度に時差があるものの、東京都や大阪府を中心に流行のピークが迫っている。新型コロナウイルスの実態や学校再開時に意識するべき感染症対策など、最新情報をまとめた。
ライフサイエンス出版㈱はＨＰ上で、｢日本語版サンフォード感染症治療ガイド－アップデート版｣などを無料公開中。
一般的な症状としては、筋肉痛や倦怠感、咳、ぼんやりする、わずかな発熱などがあり、2週目には息切れが現れる。平均8日で呼吸困難、平均9日で肺炎や肺臓炎を発症する。潜伏期の感染者からの伝播も起こりうるが、症状の発現後はより伝播しやすい。
そのため、65歳以上の高齢者や背景疾患のある患者・免疫不全患者は、軽症でも早期にかかりつけ医および帰国者・接触者相談センターと連絡をとる必要がある。
▼詳細＝http://lifescience.co.jp/contents/index_SP20200312.html
（公社）日本医師会ＨＰにある｢新型コロナウイルス肺炎診療方案（試行第7版）｣における臨床分類上では、臨床症状が軽微かつ肺炎が認められない｢軽症｣、発熱や呼吸器症状などがあり肺炎も認められる｢中等症｣とされる。さらに悪化し、呼吸困難などの症状が見られる場合に｢重症｣として扱われる。
▼詳細＝https://www.med.or.jp/doctor/kansen/novel_corona/009082.html
なお、嗅覚や味覚も低下することが分かっているが、（一社）日本耳鼻咽喉科学会はそれらの障害はインフルエンザなどでも生じることがあるため、原因の特定は難しいと示している。
クラスター対策専門家による公式ツイッターアカウントがそれぞれ稼働中だ。
4月上旬に開設された新型コロナウイルスクラスター対策専門家の公式アカウント｢新型コロナクラスター対策専門家｣。日本国内のCOVID‐19の動向やデータの分析結果を分かりやすく動画などで説明している。
▼詳細＝https://twitter.com/ClusterJapan
政府対策本部の専門家会議や厚労省クラスター対策班等の関係者で組織された専門家の有志の会による公式アカウント｢新型コロナウイルス感染症に関する専門家有志の会｣は、4月5日から更新を開始。ｎｏｔｅを活用した解説も公開中。
▼詳細＝https://twitter.com/senmonka21
このほか、日本科学未来館は国立国際医療研究センター国際感染症センターとコラボし、4月1日以降、平日12時から｢わかんないよね新型コロナ だからプロにきいてみよう｣をニコニコ生放送にて放送している。
▼詳細＝https://ch.nicovideo.jp/miraikan
文部科学省ＨＰでは、特設ページ｢新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する対応について｣を新設。
学校の臨時休業の実施状況・取組事例や学校再開に関するＱ＆Ａ、同省関係の相談窓口、｢改訂『生きる力』を育む中学校保健教育の手引｣の追補版｢感染症の予防～新型コロナウイルス感染症～｣などを紹介している。
▼詳細＝https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/index.html
また、ダイキン工業㈱が住宅における換気の情報をまとめたＷｅｂコンテンツ｢上手な換気の方法｣を、4月10日にＨＰ上で公開。ほとんどのエアコンでは換気ができないことなどの情報を発信中だ。
▼詳細＝https://www.daikin.co.jp/air/life/ventilation/
（公社）日本小児科学会のＨＰでも特設ページを公開。厚生労働省の｢子どものメンタルヘルス｣や文部科学省の｢子供の心のケアのために（保護者用）｣を紹介しているほか、4月6日には｢がんばっているみんなへ 大切なおねがい｣｢お子様と暮らしている皆様へ｣を掲載した。
限られた生活空間でストレスが蓄積している子供の姿にいら立ちが募った際のリラックス方法などを提案している。
▼詳細＝http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id∥333
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年4月20日号掲載
