大会当日に文部科学省ＨＰ上で更新された感染症対策の最新情報を伝える松﨑調査官
【1面から】2月21日に開催された｢令和元年度全国養護教諭連絡協議会 第25回研究協議会｣のテーマは｢時代の変化に対応した養護教諭の役割を追究する～子供たちがたくましく生きるための学校保健の取組～｣。基調講演では、文部科学省初等中等教育局健康教育・食育課の松﨑美枝健康教育調査官が登壇。学校保健の課題とその対応について解説した。
まず、新型コロナウイルス感染症（ＣＯＶＩＤ－19）に対する学校保健安全法上の対応について解説した。中国から帰国した児童生徒などへの対応についての通知なども同省ＨＰ上で随時更新。2月18日には、学校での感染症予防対策や学校の児童生徒がＣＯＶＩＤ－19を発症した場合の対応などについて方針を示した文書も公開された。
同省ＨＰの｢新型コロナウイルスに関連した感染症対策に関する対応について｣は現在も随時更新しているので、こまめに確認する必要がある。
詳細＝https://www.mext.go.jp/a_menu/coronavirus/index.html
他にも、2018年3月に発行された『学校において予防すべき感染症の解説』や、同年2月に改訂された『学校における麻しん対策ガイドラインについて』を（公財）日本学校保健会ＨＰからダウンロードして確認しておくことも大切だ。
従来の｢保健学習｣と｢保健指導｣は、｢保健教育｣という名称に統合される。
前回の改訂から10年が経過している『学校保健の課題とその対応～養護教諭の職務等に関する調査結果から～』も、今年度・来年度で改訂する。これにあたり、現在、｢養護教諭の職務等に関する調査｣を実施中。全国の各校にも調査依頼書を発送した。調査への参加は任意だが、インターネット調査なので同省はできるだけ多くの回答を求めている。調査期間は3月19日まで。
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2015年に施行されたアレルギー疾患対策基本法を受け、同省ＨＰは｢アレルギー疾患対策｣の項から｢ガイドライン｣｢ガイドラインの要約版｣｢研修資料｣｢映像資料｣｢対応指針｣の各資料へと移動できるように整理されている。
また、『学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン』は現在、2008年以来の改訂作業を進行中。完成した冊子を全国の学校に今年度中に配布する。
①救急体制の整備・体制の組織化を図る、②養護教諭不在の救急体制の整備、③地域の医療機関との連携体制の構築、の3点が学校には求められている。
昨年3月には、学校における心肺蘇生とＡＥＤに関する調査報告書をまとめた『心肺蘇生の実践とＡＥＤの活用～児童生徒の心臓突然死ゼロを目指して～』が発行された。2017年度のＡＥＤ研修・講習などに関する調査結果もまとめられており、学校管理下での心停止は珍しくないことや、心肺蘇生・ＡＥＤで多くの児童生徒を救命できるようになったことが分かる。
このほか、裸眼視力1・0未満の児童生徒の割合が増加傾向であるため、今後同省で対策・取組をしていく方針を示した。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2020年3月16日号掲載
