学校給食の食材で使われるとうもろこしはほとんどが缶詰のホールコーンですが、旬のこの時期は生のとうもろこしを使った料理を出します。皮をむいて、2~4分の1に切って蒸したり、ゆでたり、たれをつけて焼いたりする料理として出すことが多いです。
給食室でとうもろこしの皮むきが出来ない場合は、むいたものを納入業者に発注することもできますが、やはりむきたてが美味しいので当日学校でむくことをおすすめします。
生活体験シリーズ第3弾として児童にむいてもらうことを考えました。発達段階では3年生が最適ですが、生活科はないのでどの教科と関連させるかが課題でした。
理科の「植物をそだてよう(3)花から実へ」や特別活動(学級活動)等が考えられます。もしくは、2年生の生活科で6月の「そら豆のさやむき」に続き、7月に実施することも可能です。どこで実施するかは、校内で十分検討し、食育年間計画にきちんと組み込むことが大切です。
実施にあたり、次の点を伝え観察してもらいます。実を鳥や虫に食べられないように、とうもろこしは皮を何枚もかぶっていること。皮の上部にあるひげはめしべで、とうもろこしのつぶ一つ一つとつながっていること、などです。
授業とリンクして実施できない時は、児童の委員会活動の一環として行うことも出来ます。私は「給食委員会『とうもろこしの皮むき隊』活動」と名付けて取り組んだこともあります。実施方法は以下の通りです。
▽バナナよりも皮がおおかった。くきがとてもかたかった。つぶがたくさんあった。
▽とうもろこしはしんせんだけどくさかった。でも楽しかった。ひげが中までぎっしりしていてとりやすかったけど、いっぱいありすぎてとりにくかった。とうもろこし、1つぶ1つぶにひげが生えてそうだった。
▽皮がするするむけて、いっぱいありました。きいろのつぶつぶがいっぱいありました。皮をむくのに、たくさん時間がかかりました。
大留光子=元栄養教諭、現在は順天堂大学等で講師の他、学校給食Web「おkayu」のディレクター。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2019年7月22日号掲載