地場産物でアレンジ
今月の献立 ご当地どこでも汁
さつま汁風「ご当地どこでも汁」
<作り方>※太字は、全学栄すいせん製品
- スクール糸かまぼこは、袋ごとボイルし水にとって冷ましたのちほぐしておく。
- かつお節でだしを取っておく。
- にんじん・だいこんはいちょう切り、こんにゃくは短冊切り、しめじは根元を落とし、ほぐす。長ねぎは5ミリ幅の斜め切りにしておく。
- さつまいもは皮をむき適当な大きさに切ってから蒸し、熱いうちにつぶして塩・小麦粉・鶏卵・クラスメイト・脱脂粉乳・酒を加えひと口大のだんごに丸める。
- だし汁で、にんじん・だいこん・下ゆでしたこんにゃくを煮る。次に4のだんごを入れ、火が通ったら糸かまぼことしめじを加える。
- 酒・赤みそ・しょうゆを加え味を調え、みりんと長ねぎを入れ仕上げる。
調理のポイント
前回に引き続き、全学栄製品(注:全国の学校栄養職員から広くアイデアを募集・選定し、入賞作品を製品化した(公社)全国学校栄養士協議会独自の開発製品)・全学栄すいせん製品(作り方で、太字表示のもの)などを活用した汁物です。鹿児島県の「さつま汁」をヒントに全国どの地域でも活用できるよう考案しました。地域の特産物を使用することで、地域独自の汁物に変身できます。
「ご当地汁…地元の特産物を使用した児童生徒に人気のだんご汁」
鹿児島県の郷土料理「さつま汁」をアレンジした汁物です。以前、(公財)学校給食研究改善協会の調理講習会に携わった折、提案した料理です。ご当地のお芋(じゃが芋・里芋・さつま芋などを使った)だんごと野菜を材料にします。
例えば、富山県での講習会で提案した「とやま汁」は、白エビをだんごに混ぜたり汁の具に小松菜・生しいたけを加えました。ご当地の食材を使い、味つけの味噌を変えることでよりご当地色が出せますし、料理名も地域の地名を付けるなどして愛着が出るように工夫できると思います。季節ごとに食材を変えて四季折々の味を伝える、「○○○汁秋バージョン」もしくは「秋の○○○汁」などとしてもよいですね。
*「とやま汁」(富山県)「まつど汁」(千葉県)「変わりさつま汁」(神奈川県)「どさんこ汁」(北海道)など
<とやま汁>(富山県)
- 1の行程は同じ。
- 2の行程は同じ。
- にんじん・大根はいちょう切り、油揚げは湯通ししたのちこんにゃくとともには短冊切り、しめじは根元を落とし、ほぐしておく。長ねぎは5ミリ幅の斜め切りにしておく。
- じゃがいもは皮をむき、適当な大きさに切り蒸し、熱いうちにつぶしてカッコ内の材料を加え、ひと口大の団子に丸めニョッキをつくる。
- だし汁で、にんじん・大根・下ゆでしたこんにゃくを煮る。
- 5に、4の団子を加え火が通ったら、油揚げ・糸かまぼこ・きのこを入れる。
- 酒・しょうゆ・カレー粉を加え味を調え、みりんと長ねぎを入れ水溶きでんぷんで仕上げる。
<どさんこ汁>(北海道)
- 1の行程は同じ。
- 2の行程は同じ。
- にんじんはいちょう、たまねぎはくし型に切り、湯通ししたこんにゃくは短冊切り、しめじは根元を落とし、ほぐしておく。長ねぎは5ミリ幅の斜め切りにしておく。
- じゃがいもは皮をむき、適当な大きさに切り蒸し、熱いうちにつぶしてカッコ内の材料を加え、ひと口大の団子に丸めニョッキをつくる。
- だし汁で、にんじん・大根・下ゆでしたこんにゃくを煮る。
- 5に、4の団子を加え火が通ったら、コーン・糸かまぼこ・きのこを入れる。
- 酒・しょうゆ・カレー粉を加え味を調え、みりんと長ねぎを入れ水溶きでんぷんで仕上げる。
- 最後にバターを加え味を調える。
<まつど汁>(千葉県)
- 1の行程は同じ
- 2の行程は同じ。
- にんじん・かぶはいちょう切り、こんにゃくは短冊切り、しめじは根元を落とし、ほぐす。小松菜は、3センチ長さに切っておく。
- さつまいもは皮をむき、適当な大きさに切り蒸し(またはゆで)てから、熱いうちにつぶしてカッコ内の材料を加え、ひと口大の団子に丸める。
- だし汁で、にんじん・下ゆでしたこんにゃくを煮る。
- 次に、4の団子を加え火が通ったら、糸かまぼこ・かぶ・きのこを入れる。
- 酒・赤みそ・しょうゆを加え味を調え、みりんと小松菜を入れ仕上げる。
大留光子=昭和53年より東京都内4区を経て平成21年度に栄養教諭として江戸川区に勤務。25年3月退職。現在は、順天堂大学、武蔵野栄養専門学校講師の他、学校給食Web「おkayu(www.okayu.biz/)」のディレクターを務める。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年8月20日号掲載