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学校施設

大型循環送風機で熱中症対策<春日部共栄高等学校>

2018年6月18日
熱中症対策特集

風の流れで体感温度を調節

◇暑さ指数を保健室に掲示

2台は倉庫に保管。練習時に部員が運び出し設置

2台は倉庫に保管。練習時に部員が運び出し設置

学校現場での熱中症対策はこれまで以上に重要になっている。とはいえ対策として大規地球温暖化の影響などで夏場の気温が年々上昇する中、大規模な工事を行うとなると、体育館や教室は授業や部活動で毎日利用されるため難しい。

春日部共栄高等学校(埼玉県)では暑さ指数を毎日保健室に掲示しており、産学連携を結んでいる大塚製薬による熱中症対策セミナーを毎年開催している。

さらに部活動での熱中症対策を進める目的で直径100㎝の大型扇風機ビッグファン「BF―100V」(ナカトミ)を昨夏と昨秋に2台ずつ購入し、体育館での部活動時などに活用している。

2台はいつでも使えるように体育館ギャラリー隅に対角に常設しており、冬場の暖房を対流させる目的でも活用。追加購入した2台は体育館倉庫に保管して、主に夏場の部活動時に活用している。

この日は女子バレーボール部が体育館を使用した。

練習が始まる前に部員が倉庫から2台を運び出し、手際よく体育館の端に設置していた。

顧問の吉田篤弘教諭は「ビッグファンで館内の空気を回すだけで暑さが違う。角度の調整で風の流れを作り出せるので、体感温度を調節できる。キャスター付き、家庭用コンセントで手軽に使用できる点がいい」と話す。練習中にボールが当たることもあるものの、一度も故障せず、他校が練習に来た際には、関心を持った顧問の教員に勧めたこともあったという。音が静かなので、学校説明会や講演の際にも活用しやすいと語った。

◇大きさは4種類

体育館ギャラリーに2台を常設。冬場に暖房を対流させる目的でも使用

体育館ギャラリーに2台を常設。冬場に暖房を対流させる目的でも使用

「ビッグファン」シリーズの大きさは4種類あり、使用する環境などに応じて直径60㎝、75㎝、100㎝、125㎝から大きさを選ぶことができる。

電気代が50Hzで1時間あたり約4円~15円と経済的な点も魅力。

キャスター付きで動かすことができるうえ、単相100V電源で家庭用のコンセントで使用できるため、使用したい場所で手軽に活用できる。

上下方向の風向きの角度が調整可能で、小さな衝撃では簡単に倒れない頑丈な設計だ。

◇応急処置キット等も取り扱い

「ビッグファン」は体育館での使用を想定し、部活動を指導する教員の購入や問い合わせが特に多いという。同社ではこのほか、熱中症対策としてウォータークーラーや製氷機、冷凍冷蔵庫、児童生徒が熱中症を発症した際に、病院へ搬送するまでに活用する応急処置キットも取り扱っている。

床が滑りやすくなる梅雨の対策として、除湿機の問い合わせも増えているという。

▼詳細=www.nakatomi‐sangyo.com/℡026・245・3105

教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年6月18日号掲載

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