城西大学がミツイワ(株)、ジャパンモード㈱と共同で、がん患者とその家族を対象に服用薬や抗がん剤との相互作用を回避する適切な食事レシピをクラウドで提供する「AIHS(アイヘス)」のサービスを開始した。
同大学が薬学部において長年に渡り蓄積してきたレシピのデータベースをジャパンモード㈱がブラッシュアップ。(株)ミツイワが簡単に検索できるクラウドシステムを構築する。
現在は一部の患者・大学関係者が公開の対象となっているが、今後は地域住民にも公開される予定。サプリメントなどの健康食品や薬剤との食べ合わせもデータベース化される。同学の学生やOBが考案した優秀なレシピも選出し、クラウドに順次追加。レシピや調理のコンテストを実施するなど、学生のモチベーションを上げる取組も同時に行っていく。
薬学に詳しい管理栄養士を薬学部で輩出する同学の強みを生かした、世界で初めての取組だ。高騰する医療費の課題、一般におけるセルフメディケーションの増進を受けサービス開始に至った。取組を通じて、医師や薬剤師と比較すると曖昧な、管理栄養士の役割の明確化も目指す。
今後はヘルスケアメーカーと連携し、薬局や病院を訪問する患者のバイタルデータと合わせたメニュー提案、食事での注意喚起、病院食や介護食へのメニュー提案などを行うことも視野に入れている。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2018年3月19日号掲載