ちらしずし、焼きシシャモ、ごまあえ、みそ汁、フルーツゼリー、牛乳 |
今月8月4日は「栄養の日」。日本栄養士会が国民一人ひとりに栄養についてより広く理解してもらうため、今年から制定しました(1日~7日は栄養週間)。この期間、全国栄養士大会・栄養改善学会など様々なイベントに参加されたのではないでしょうか。
さて、今回は給食試食会の献立について考えていきたいと思います。まず保護者を招いた給食試食会の運営について簡単な事例を紹介しましょう。
1.主催者を決定
(例)1学期(前期)は新1年生対象に学校主催、2学期(後期)は全学年対象としてPTA主催で年2回実施。それぞれ実施目的を明確にする。
2.開催時期
食器数や調理・作業環境により、学年行事などで食数が減る日に設定。
3.当日の流れ(実践例)
①主催者あいさつ、②給食参観(または、試食)、③試食(または給食参観)、④懇談会、⑤栄養士講話
全体的に1~2時間位の時程におさめると参加しやすいようです。
4.試食会に向けての準備
会場設定、職員への提案、試食会案内(申込み)・パンフレット・アンケート作成、参観学級への承諾、給食室との打ち合わせなど。
給食試食会の様子 |
試食会の献立、どうする?
1.家庭に知らせたい料理
料理のレパートリーを広げてもらう目的で、栄養価の高い食品や敬遠されがちな食品を使った料理や、市販品を使わず手軽にできる手作り料理、行事食。(とうがんのそぼろ煮、ゴーヤの味噌炒め、キムチチャーハン、野菜カレーライス、のりの佃煮、スパゲティミート)
2.セレクト給食
児童生徒のセレクト給食の日に合わせて実施し、献立は事前に参加予定者からアンケートを取る。<揚げパン(きな粉、ココア)フライ(サケ、チキン)グラタン(シーフード、ミート)ライス(カレー、ハヤシ)>
3.児童・生徒に人気のあるメニュー
カレーライス、焼きそば、ビビンバ、肉じゃが、シチュー、栗ごはん、ぶりの照り焼き、とん汁、焼肉サラダなど。
4.その他
試食会参加申し込み時に保護者にリクエストを書いてもらう、またはPTA試食会担当者との打ち合わせ時に希望を聞き、献立作成の参考にする。
授業参観日や学校公開時に、給食献立の一部を試食していただくのも、給食を理解してもらうひとつの方法です。私の実践例ですが、学校公開の日に「おからコロッケ」を中学年1人分の半分量で50個ほど作り、給食時に玄関で試食を販売(価格は材料費から算定)したところ、手軽に試食できるとあってあっという間に完売し、なかなか好評でした。
【9月】
(9日-重陽の節供)菊花ごはん、(15日-ひじきの日)ひじきと枝豆のコロッケ、敬老給食鮭のとろろ蒸し、お彼岸おはぎ。
季節の料理(洋風ずし、しめじごはん、うどんチャンプル、さんまのかば焼き、ぶり大根、おかかかぼちゃ、焼きとうもろこし)
大留光子=昭和53年より東京都内4区を経て平成21年度に栄養教諭として江戸川区に勤務。25年3月退職。現在は、学校給食研究改善協会調理講師の他、学校給食Web「おkayu(www.okayu.biz/)」のディレクターを務める。