さくらの花をちらした 「春のかおりごはん」 |
三月弥生、雛人形をしまう啓蟄も過ぎ、年度末に向けカウントダウンが始まりました。
今回は、家庭配布用の「おたより」について述べたいと思います。年度当初には児童生徒・保護者に向けておたよりを出す必要がありますが、「給食献立表」や「給食だより」に加えて新1年生に向けたお知らせや給食運営についてのおたよりも作成されることをお勧めします。おたより作成のポイントを挙げてみますので、参考にしてください。
栄養士として伝えたいこともあるが、保護者が何を求めているかを第一に考えること。
献立名・栄養価・使用食品・一口メモ・料理の紹介などを載せる。保護者が特に望んでいるのは料理紹介のようです。
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献立表と併せて掲載する方法と別に発行する方法がある。私は養護教諭と連携した「健康だより」を実践したことがあった。
ポイントは、紙面レイアウトをあらかじめ決めておくこと。
月ごとのトピックス(給食目標・給食行事・旬の食材・最新栄養情報)や、児童生徒の様子・声(給食時間の出来事、食育活動後のワークシート、児童生徒の手紙)、保護者からの声(試食会アンケート、学校評価など)などのコーナーを割り付ける。
なにかと不安な面や疑問に答えるような紙面にする。また、学校(給食室)からのお願い(給食費・給食用品の準備・給食白衣の洗濯)なども伝える。特に、小学校では給食開始日や給食内容、帰宅後に摂取してほしい食べもの(簡易給食やトレーニング給食を実施する場合)などのヒント、偏食・小食についても触れるようにする。
給食費徴収に関する内容を中心に、年間給食回数、学期ごとの給食開始から終わりの日程、転出入や病欠時の給食費(精算)の扱い、給食欠食の返金についてなど、運営事項を知らせる。
夏休みや冬休み前に、食生活の注意などを載せたおたよりを配る。食事記録を記入するものや、生活リズムチェック表などもよいが、事前に教職員への理解を得ること、児童生徒側(保護者)の負担にならないよう配慮することが大切である。
私の失敗例ですが、伝えたいことが多すぎて紙面びっしり書いてしまったことがありました。保護者にとっては苦手なおたよりだったようです。
おたよりは必要最小限に留めること、いかに手にとって読んでもらうかが大切です。なかなか難しいですが、「読みたい!」と思ってもらえる紙面づくりをするためには、子供の声や保護者の声を載せるのが一番です。保護者参加型にするには、「我が家の人気メニュー」や「ふるさとメニュー」などを募集したり、給食への感想・意見を募る方策を考えることもヒントとなるでしょう。
大留光子=昭和53年より東京都内4区を経て平成21年度に栄養教諭として江戸川区に勤務。25年3月退職。現在は、学校給食研究改善協会調理講師の他、学校給食Web「おkayu(www.okayu.biz/)」のディレクターを務める。