昨年8月「南海トラフ地震臨時情報」が初めて発表されました。巨大地震が起こる確率が高まってきたことの警告です。
その直後に発生した日向灘を震源とする震度6弱の地震が、米・トイレットペーパー等の買付け騒動につながったのは、日常防災の意識がまだ定着していないことの現れではないでしょうか。
すっかり人口に膾炙している明治の先人・寺田虎彦が残した警句は「天災(災害)は忘れたころにやってくる」ですが、近年の災害は「忘れないうちにやってくる」ことです。
その時、恐ろしいのは自然災害ばかりではありません。私たち皆が心の内に持つ「前回は何とかなった、また大丈夫だろう」と考えたくなる正常化バイアスです。
甚大な生命・財産の犠牲をもたらした東日本大震災を経験し、自ら考え行動することで自分の命ばかりでなく身近な人々の命も守る行動ができる子供たちを育む目的で、有志により設置したのが当協会のスタートとなりました。
地域防災の今後の中心戦力として期待したい小学校高学年から中学生を対象にした「ジュニア防災検定」を開発し、知識量を問うほか、レポートや提出課題などで採点するユニークな内容で、自治体・学校等から評価を頂いています。
ソフト面から地域社会の防災力を高め、日本の安全教育に貢献したいと思います。