生成AIの進化が著しい昨今です。数秒でそれなりの回答を生成することができます。最初は誤りが混入することが問題視されていましたが、今ではかなり高精度となりました。ほんの2年ほど前に話題になったばかりなのに、あっという間に業務の補助として利用されるようになりました。
生成AIの進化は、学校教育にも影響するでしょう。もちろん、多忙を極める教師たちにとっては朗報です。各教師の目の前の児童生徒のことを生成AIは知りませんから、最終的には教師が様々な判断をする必要はありますが、それでも中間的な作業を有能な助手として補助してくれることは、多忙な教師にとってありがたいことです。
児童生徒にとってはどうでしょうか。生成AIに壁打ちすることで英語の発音練習をすることの効果が報告されています。学級で話し合ったことを生成AIに尋ね、更なる意見を求める実践もあります。考えを広げる学習に大いに役立つこのテクノロジーを学習に利用しない手はありません。もちろん懸念もあるでしょう。だからこそ、経験させ、適否を考えさせるような学習場面の設定が大切になります。
日本教育工学会(JSET)では、生成AIをはじめとする新しいテクノロジーが学校現場に役立つよう、今後も研究を重ねていく所存です。本年もご指導ご鞭撻よろしくお願い致します。