既にご承知の皆様も多いかと存じますが、大学では7割、高等学校では3割、幼稚園では9割と、多くの学生等が私立学校に在籍して学んでおられます。建学の精神に基づき、個性豊かな教育を実施し、多様な人材を輩出する私立学校は、日本の学校教育を質と量の両面で支える役割を果たしています。
近年、デジタル化の加速度的な進展など、私立学校を取り巻く環境は大きく変化しております。特に、18歳人口の急減により、大学入学者数が大きく減少することが予想されています。
文部科学省としては、このような状況のなか、「チャレンジ」「連携・統合」「縮小・撤退」の3つの方向性に向けた支援を充実するため、付加価値を創出し日本の未来を支える人材育成を担うための戦略的な経営改革を行う私立大学等へ重点的な支援を進めたいと考えています。
また、近年の物価高騰等を踏まえ、私立学校への経常費拡充とともに、恒常的な節電効果を図ることができる「省エネルギー対応の照明・空調設備の導入」など、各学校設置者が必要な施設の整備を進めることができるよう支援を行うこととしています。
2024年度補正予算においては私立学校施設の防災機能を強化するため、耐震化や非構造部材の耐震対策、教室・体育館等への空調設備の整備やバリアフリー化などの避難所機能の強化、成長分野等の教育研究環境の高度化に向けた装置・設備等の整備などの支援を盛り込んでおり、速やかに施策の展開に全力を尽くして参りたいと考えております。
今年4月からは、改正私立学校法が施行されます。各学校法人のご尽力により、質の高いガバナンスが実現され、さらに私立学校の良さが高まっていくものと考えております。
