謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
少子化の進行や国際情勢の激変など社会が大きく急速に変化しているなか、我が国の高等教育は重要な局面を迎えています。
昨年は、中央教育審議会において、少子化が進むなかでの高等教育のあり方について、我が国の「知の総和」を向上していくという観点から議論を重ねて頂きました。今後は、今年度中におまとめいただく答申を踏まえた具体策を速やかに講じ、大学改革を抜本的に進められるよう全力を尽くして参ります。
意欲のある学生が経済的な理由により進学を断念することのないよう、高等教育費の負担を軽減することは重要です。修学支援新制度の創設以後、着実に支援対象を拡大してきましたが、2025年度からは、更に子供3人以上を扶養する場合に所得制限なく授業料等を無償化するよう必要な制度改正に着手して参ります。
グローバル化が進み、世界各国が留学生獲得にしのぎを削るなか、我が国において質の高い教育研究を行っていくためには、高等教育の国際化、研究力強化が不可欠です。このため、優秀な外国人留学生の受入れの推進や、国際頭脳循環の推進等に取り組んで参ります。
我が国の持続的な成長・発展を実現するには、成長が見込まれる分野や地域課題の解決をリードする高度専門人材が必要であることから、引き続きデジタル・半導体、グリーン等の成長分野への学部転換等を支援するとともに、高等教育機関における地域連携の取組の促進など地方創生の推進にも取り組んで参ります。
大学が社会の信頼を得て発展し続けるため、これまでの累次の法改正を踏まえつつ、さらに公正で透明性のある大学運営がなされるよう、引き続きガバナンス改革を推進して参ります。
本年も、皆様の一層のご理解、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。