本県は2024年度からの4年間を計画期間とする「三重県教育ビジョン」において、「自己肯定感の涵養」を施策の筆頭に位置付けています。子供たちが「自分も1人の人間として大切にされている」と実感できる授業づくりや学校づくりに向け、モデル校で教員の資質向上に取り組んでおり、今後その真髄を県全体に横展開していきたいと考えています。
一方、多くの子供が自己の将来や人間関係に悩みや不安を抱えており、いじめの認知件数・重大事態や不登校児童生徒数が急増しています。
いじめに対しては、支援・相談体制を充実させるとともに、いじめ予防授業や弁護士による出前授業を推進します。また、不登校児童生徒への支援では、校内教育支援センターの更なる設置促進やフリースクール利用者への経済的支援などの取組を行います。加えて、本年4月には、県内初の県立夜間中学「みえ四葉ヶ咲中学校」が開校予定です。生徒が個々の状況に応じていきいきと学習に取り組めるよう学校運営を行うとともに、「学びの多様化学校」としても位置付け、不登校生徒支援の新しい取組として展開していきます。
教育をめぐる課題は多岐にわたりますが、誰もが安心して学べる教育環境づくりに取り組み、子供たちが自分らしく生きることができるよう、自己肯定感を涵養する教育を進めて参ります。