県立高等学校で1人1台端末を導入して2年目となり、学習支援や授業支援のためのクラウド上の学習ツール等の活用が進む中、新学習指導要領で示される「主体的・対話的で深い学びの実現」に向けた授業改善が意欲的に行われています。
ICTは、生徒が「個別最適化された学び」を「自己調整」しながら行うことを助け、一つの教室の中にあって「個別」「協働」「一斉」の3種類の学びを同時進行させる『学びの複線化』をかなえるツールです。このことにより、生徒1人ひとりが自身の能力を的確に把握し、適切に伸長させることができます。そこには教員による、教科への、また生徒への深い理解に基づく熟達した授業設計が欠かせません。
そうした教員の、従来は実現したくてもできなかった様々なアイデアを実現する〈新しい文房具〉がICTであり、今後もその可能性を探究しつつ、PDCAによる最適化と優れた取組の全体での共有を通して、生徒の学びの最適化につながるような「教育の質的変換」が行われることを期待しています。
県教育委員会としても、昨年度策定した「学校教育情報化推進計画」に基づきながら、学校のICT環境の整備を進めるとともに、生徒の学びのスキルを向上させ、生涯にわたって学び続ける姿勢を涵養できる授業づくりの推進に、引き続き取り組んで参ります。