本県は、教育の総合的な指針である「かながわ教育ビジョン」において、「心ふれあうしなやかな人づくり」の理念を掲げ、「思いやる力」「たくましく生きる力」「社会とかかわる力」の育成を進めています。
その中で、共生社会の実現に向け、すべての子供が同じ場で共に学び、共に育つことを目指す、インクルーシブ教育を推進しているところです。これまで26回にわたる「インクルーシブ教育推進フォーラム」の開催や、県立高校における「インクルーシブ教育実践推進校」の取組、各市町村教育委員会への支援などを進めてきました。特に、幼少期から共に学ぶ体験を積むことが重要で、今後は小・中学校を所管する市町村教育委員会との連携を強化していく必要があると考えます。
こうした教育活動を進めていくために、安心して学べる環境づくりが欠かせません。昨年は、貧困やヤングケアラーなど困難を抱える子供たちに対応していくため、公立小・中学校、県立高校の児童生徒全員を対象に、1人1台端末等を活用して心の状態や生活状況をチェックする「かながわ子どもサポートドック」を開始しました。自らSOSを出せない子を発掘し、必要に応じて医療や福祉の専門的な支援につなげていきます。
こうした取組を通じ、引き続き安心して快適に学べる教育環境の整備に取り組んで参ります。