本県は今年度から県内公立学校を対象に、児童生徒の主体的な取組や地域の実情に応じた学校独自の取組等に要する経費を補助する「わかやまスクールパワーアップ事業」を立ち上げました。創意工夫を凝らした取組が幅広く対象となり、県から直接速やかに補助金を受けられることから、多くの学校が手を挙げ、審査を経て採択された学校では、ふるさと教育やキャリア教育、地域交流など様々な取組が展開されています。その中で読書環境の充実に向けた取組事例を紹介します。
和歌山市のある小学校では、学校図書館を中核として、読書と食育、そしてICTを組み合わせた絵本給食を実践しています。児童から好評なこの教育活動をさらに発展させようと事業に応募し、実際に絵本作家を学校に招き、作者本人による読み聞かせや、絵本に出てくる料理を再現した給食を味わうという取組を行いました。私もこの一連の取組に参加し、子供たちが喜んでいる様子が手に取るようにわかりました。本物を見て、聞いて、触れることで、子供たちの心に響き、豊かな感性が芽生えています。
こういった取組が児童生徒の資質能力の伸長、学校の課題解決、地域との連携促進や活性化などにつながればと思います。この事業が各学校で積極的に活用され、活力ある学校、主体的な学校へ発展するきっかけになることを期待します。