東日本大震災、原子力発電所事故から10年が過ぎ、復興は未だ道半ばでありながら、当時の経験や記憶のない子供たちが増え、震災の事実や教訓の伝承が必要な局面を迎えております。また、人口減少やグローバル化、人工知能の進化等に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大等、教育を取り巻く環境は大きく変化しております。
本県では昨年12月に、2022年度からの教育の基本指針となる「第7次福島県総合教育計画」を策定しました。本県の復興・創生、個人と社会のWell―beingの実現に向けて、未来を担うすべての子供に必要な資質・能力を育成する視点から、個別最適化された一人ひとりが主役となる学び、協働的な学び、探究的な学びを重視する「学びの変革」を柱に掲げ、「福島ならではの教育」を推進することとしております。
課題を抱える地域そのものをフィールドとした体験型・探究型の学習の更なる充実、大震災と原発事故の事実や教訓を自分の言葉で語れる「高校生語り部」の育成や小学生にも継ぐ組織的な伝承活動の推進、県立高等学校普通科への特色あるコース制の導入、1人1台端末を活用した個別最適な学びや協働的な学びに取り組んで参ります。
本年も、学校現場と思いを共有し、子供たちが安心して心を動かしながら学ぶことのできる教育環境づくりを進めます。