(公社)日本PTA全国協議会(日P、清水敬介会長)の第43回全国小・中学校PTA広報紙コンクール最終審査会が9月16日に開催され、文部科学大臣賞には熊本県大津町立美咲野小学校PTA「きずな」、福島県福島市立飯野中学校父母と教師の会「KOMOREBI」が選出された。コロナ禍で多くのPTA活動や学校行事が中止・延期された状況にもかかわらず、全国3537校からの応募を数え、充実した紙面内容だった。
優秀作の表彰を通して「広報活動の充実を図る」ことを目的とする同コンクール。日Pが主催、教育家庭新聞社・日本教育新聞社が協賛、文科省後援で毎年開催されている。
オンラインやSNSの活用などの工夫も広がったが、昨年に続きPTAの活動そのものが制約される状況は改善されていない。応募状況にも懸念があったことを踏まえ、今回は「年1回のみの発行も可とした。応募総数は例年に比べ大きく減ることはなかった」(日P事務局)。
最終審査を含め4次にわたる審査を経て、文科大臣賞をはじめ日P会長賞など小・中学校各22校、計44校の入賞校が決定し、結果は左表の通り。11月19日、都内で行われた令和3年度年次表彰式の場で表彰された。
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文科大臣賞を受賞した広報紙「きずな」(小学校の部)、「KOMOREBI」(中学校の部)は共に審査員が一致して高く評価。PTA活動を楽しく伝える内容で、特集や企画の工夫、紙面デザインの読み易さなどがバランス良く、総合的に優れた内容だった。また弊社社長賞は「あゆみ」(小学校の部)、「汎愛」(同)、「〈1→9Times Honmachi」(中学校の部)、「瑞雲」(同)に決定した。
「あゆみ」はコロナ禍の状況を逆手に、広報紙や広報活動についてアンケート調査。改善点等を取り上げることで課題提起した。「汎愛」はPTA委員会活動だけでなく地域の見守り運動にも目を向けた、「安心・安全」の特集が充実。「Honmachi」は活動の記録だけに止まらない読ませる活動報告に注目。「瑞雲」はPTA役員紹介、活動計画、行事報告などが情報盛りだくさんで読み応えがあった。
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前回の応募総数は4065校、今回は3537校で減少は約1割。実際の発行時期がコロナ禍の真っ只中だったのが今回だが、前回はほぼ緊急事態宣言が発令される直前に発行できたものがほとんど。「発行を止めない広報紙」と言える。
教育家庭新聞 健康・環境・体験学習号 2021年11月22日号掲載