大分県教育委員会は、学校休業で多くの学校がオンライン授業のあり方を模索する中、1人1台のPCが未整備でも5月の休業中に同時双方向の授業を実現した。津久見市立第一中学校の取組を「同時双方向型オンライン授業への挑戦」として、7月17日に同県教委HPで公開した。
同校のハード面の整備は、PCは1クラスに1台のみでネット環境は整っていない状況だった。そこで業者にルーターとPCの接続を依頼、家庭のPCやスマートフォン等の利用をPTAに要請。オンライン授業に向けて全家庭の調査を実施したところ、全校生徒236人のうち17人の環境が整っていなかった。そこで、整っていない生徒は学校に登校し、ホスト側から授業に参加した。
同校では先行的に「オンライン学活」を実施し、生徒がログインの仕方を覚え、「ミュート」や「グーグルフォームのアンケート」が使えるようになったところで全生徒が「オンライン授業」を体験。その後、校内研修でオンライン授業を振り返り、良かった点や課題などを洗い出した。
学校長などがリーダーシップを取って進め、生徒のインターネット環境など教育資源を把握・分析し、何ができるのか検討する必要があるとしている。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2020年8月3日号掲載