長野県小谷村は、KDDI、KCCSモバイルエンジニアリングと「生活支援情報連携システム」を構築し、1月下旬から実証事業を開始した。IoTを活用して各種情報を収集し、住民の健康状態や相談事などを役場や医療・福祉関係者で共有する。実施期間は平成30年3月23日までを予定。
小谷村の人口は減少を続けているが、在宅医療・介護、健康増進、生活相談の分野で「全世代の暮らしやすさ」に寄与することで、人口減少問題を克服することが目的。IoTを活用して新たな情報を収集するとともに、分散していた健康や介護に関する情報を一つの基盤に集約・連携させる。これにより役場や医療・福祉関係者は、住民の健康や介護に関する情報を確認することができ、在宅医療・介護に役立てられる。これに加えて、住民が自宅で利用する血圧計の測定データも、モバイルネットワークを通じて自動でアップロードされるため、生産年齢世代の健康増進も期待される。
また、押しボタンデバイスによって、あらゆる世代の相談や意見を集約する「よろず相談システム」も構築。住民は相談や要望があればボタンを押すだけで、役場から電話連絡が入り、内容に応じて適切な担当者に相談することができる。
教育家庭新聞 教育マルチメディア号 2018年2月5日号掲載