文部科学省は、平成30年度概算要求において、新学習指導要領における「情報活用能力」の育成、特に小学校プログラミング教育の円滑な実施や情報モラル教育の充実に向けた取組を推進する。また、小規模校における児童生徒の学びの維持・充実を図るため、遠隔教育システムの導入を支援するなど、教育の情報化を推進する。(カッコ内は前年度比)
新学習指導要領の趣旨を踏まえ、全ての学習の基盤となる「情報活用能力」の育成に向けた教科横断的で体系的なカリキュラム・マネジメントや、ICTの効果的な活用の事例を創出・普及。必修となった小学校プログラミング教育の円滑な実施に向け、指導事例の創出・普及や教員研修用教材の開発等を実施。新学習指導要領に対応した高等学校情報科担当教員の研修用教材を開発。
携帯電話・スマートフォンやSNSが子供たちにも急速に普及し、それらの利用に伴う犯罪被害等が生じている中で、指導資料の改善・充実や児童生徒向け啓発資料の作成・配布等により、新学習指導要領の下での情報モラル教育の充実を図る。
児童生徒が減少し、集団の中で多様な意見に触れて学習する環境の維持が難しくなっている小規模校において、児童生徒の学びの質の向上を図るため、他校等と連携した遠隔授業システムの導入を支援。
総務省との連携の下、校務の情報を学習記録データ(学習履歴や学習成果物等の授業・学習の記録)等と有効につなげ、学びを可視化することを通じ、教員による学習指導や生徒指導等の質の向上や、学級・学校運営の改善等に資することを目指し、学校におけるデータの活用の在り方、学習記録のデータ化の方法、システム要件(情報セキュリティ対策を含む)等についての実証研究を行う。
新学習指導要領の実施に合わせたデジタル教科書の導入に向けて、各教科の学習者用デジタル教材の活用例等についての調査研究等を踏まえ、デジタル教科書の効果的な活用の在り方等についてのガイドラインの策定を行う。