本年は「宮城県震災復興計画」の最終年度であり、復興・創生期間後の本県教育の姿を見据えた重要な年となります。震災後に生まれた子供が学齢期を迎えており、震災対応を経験していない教職員が4割を超える現状です。震災の教訓を踏まえた防災教育を一層充実させると共に、今一度学校防災体制の在り方を検証し、更なる強化を目指すことが本県の責務であると考えております。
一方、学力や体力・運動能力の向上、いじめ防止対策等、教育課題は山積しており、より丁寧かつ粘り強く対応していかなければなりません。特に、高い出現傾向にある不登校児童生徒への支援については、教育機会確保法の趣旨を踏まえ、学校外の支援拠点等の居場所づくりに積極的に取り組むなど、多様な教育機会の確保により支援体制を強化して参ります。
また、これらの課題を解決していくための基礎となるのが新学習指導要領に掲げる「生きる力」の育成であり、より質の高い幼児教育を目指す「学ぶ土台づくり」や小中高の発達段階に応じた「志教育」など、本県独自の取組を一層推進し、子供たちの可能性を広げていきたいと考えます。
復興後の未来を担うのは子供たちです。社会構造の急速な変化を前向きに受け止め、一人ひとりが「生きる力」を持って社会で活躍できる姿を目指し、「人づくり」に全力を尽くして参ります。