東日本大震災、原子力発電所事故から間もなく8年を迎えます。昨年4月に新たに5つの町村が地元での小中学校再開を果たしたほか、本年4月には本県教育復興のシンボル・ふたば未来学園高等学校に併設中学校が開校するなど、教育の復興も着実に進んでいます。
原発事故の影響や人口の減少など課題先進県とも言える本県では、課題のある地域そのものをフィールドとした体験型や探究型の学習を取り入れ、子供たちが自己肯定感を持って課題に挑戦し続ける力を育む創造的復興教育を進めています。同取組は新学習指導要領とも軌を一に、成人年齢の引き下げやAIの進化など、社会の変化が大きい時代にあって極めて重要だと考えております。
また近年の少子化や過疎化、核家族化により、子供を取り巻く「人間関係の貧困」が社会問題となっています。この解決に向けて、親や教員以外の大人など、子供と年代の違う人との接点を意図的に増やさなければなりません。地域と学校との連携は、今後は地域が学校を支援するという従来の一方的な関係だけではなく、学校も地域づくりに関わるなど強固なパートナーシップを構築し、地域と一体となった教育を推進して参ります。
本年も、学校現場と思いを共有しながら子供たちが安心して学ぶことのできる環境を整え、未来を担う子供たちの「志」を育んで参ります。