株式会社東芝は、オンライン授業の教師の音声を字幕化し、学生に配信する音声自動字幕システムToScLive(TM)を開発しました。ToScLive(TM)は簡単な操作で使用することができ、手軽に授業に導入することができます。また、現在オンライン授業で利用されている様々なオンライン会議システムとの併用が可能です。ToScLive(TM)により、聞き逃した部分の確認や授業内容の振り返りが容易となり、オンライン授業の質が高まることが期待できます。
新型コロナウイルス感染拡大以降、学校の授業のオンライン化が急速に進行しており、特に半数近くの大学でオンライン授業が行われています。準備期間が少ないままオンライン授業に移行したため、教育現場では授業の質の維持が課題となっています。授業の質の維持・向上には、聞き逃した音声の再確認や授業内容の振り返りを素早く効率的にできることが重要です。ビデオでも振り返りは可能ですが、早送り・早戻しで聞き逃した部分を探す時間がかかってしまいます。教師の音声を認識し、字幕をリアルタイムで表示すれば、聞き逃した部分をその場で確認することが可能です。また字幕化により授業全体をテキストデータ化することができ、授業後の復習も容易になります。
制度の高い音声認識にはマイクなど音響設備の細かい設定が必要ですが、それには専門知識が不可欠です。このため、授業開始前に声を吹き込むだけでマイクの動作状況を確認できるガイド機能を備えました。マイクの音量と周囲の雑音の大きさを測定し、正しく音声を認識できるようにサポートする機能も備えています。
専門用語をシステムに登録することでさらに音声認識の制度を上げることができます。個別に登録するには多くの時間がかかり、授業実施までの準備期間が長くなるため、講義資料などのテキストデータ化から専門用語を自動抽出機能を開発しました。
「えー」「あのー」などのフィラー、「きょ、今日は」などの良いよどみなどを検知し、字幕上の表示を薄くするということです。耳と目で見て確認できることで、いまひとつ身が入り辛かったオンライン授業もむしろ学びやすいものになるかもしれませんね。