子供の読書活動について関心と理解を深めるとともに、子供が積極的に読書活動を行う意欲を高めることを目的に、2025年度「子どもの読書活動推進フォーラム」(主催:文部科学省、国立青少年教育振興機構)が「子ども読書の日」となる4月23日(水)、東京・渋谷区の国立オリンピック記念青少年総合センターで開催された。
優れた取組を行っている園、学校、図書館、団体などを表彰
子どもの読書活動推進フォーラムでは、子供の読書活動を推進するため特色ある優れた実践を行っている学校・園・図書館・団体(個人)を称えて、2025年度「子供の読書活動優秀実践校・園・図書館・団体(個人)文部科学大臣表彰」の表彰式が行われた。
優秀実践校・園として幼稚園15園、認可保育所6園、認定こども園(全類型)14園、小学校57校、中学校37校、義務教育学校5校、中等教育学校等2校、高等学校29校、特別支援学校6校の合計35園・136校、優秀実践図書館として43館、優秀実践団体(個人)として46団体・個人2名の合計48団体(名)の累計262件が表彰された。
野口氏による特別講演
専修大学文学部教授・放送大学客員教授で(公社)全国学校図書館協議会理事長の野口武悟氏を講師に迎えて、「読書から『誰一人取り残さない』ために~読書バリアフリーの理論と実践~」をテーマに特別講演が行われた。
野口氏は読書バリアフリーの推進に向けて、「各図書館などにおいて、多様な読書ニーズに応える環境づくりとともに、読書活動に計画的・継続的に取り組むことが大切」とし、学校経営計画や図書館経営計画に読書バリアフリーを位置づけることが重要と語った。また、野口氏からは点字図書、音声図書、LLブック、マルチメディアデイジー図書など文字を読むことが困難な人に向けた、様々な形態の図書館資料が紹介された。
また、ポスターセッションでは今年度の「子供の読書活動優秀実践校・園・図書館・団体(個人)文部科学大臣表彰」の受賞者の中から以下の16件の学校や図書館などが読書推進活動の取組事例を紹介した。
山形県立上山明新館高等学校(山形県)、富岡町図書館(福島県)、にじの会(群馬県)、新発田市立御免町幼稚園(新潟県)、坂井市立春江中学校(福井県)、岐阜市立図書館(岐阜県)、愛知県立瀬戸高等学校(愛知県)、長浜市立長浜北幼稚園(滋賀県)、宮津市立府中小学校(京都府)、公益財団法人阪本龍門文庫(奈良県)、島根県立益田養護学校(島根県)、北島町立図書館・創世ホール(徳島県)、古賀市立古賀中学校(福岡県)、諫早市立諫早図書館(長崎県)、天草おやじの会(熊本県)、高千穂町立高千穂小学校(宮崎県)
ポスターセッションで取組事例を紹介
※当日の活動の様子はYouTubeライブで配信されている