(公財)ニッポンハム食の未来財団は「第10回食物アレルギー対応食 料理コンテスト」 (主催:ニッポンハム食の未来財団、後援:厚生労働省・消費者庁・農林水産省、運営協力:女子栄養大学出版部)の入賞20作品を同財団のWebサイトで公開した。
「食物アレルギー対応食 料理コンテスト」は同財団の設立以来、毎年開催している取組となる。応募者のこれまでの経験や実践が食物アレルギーと向き合う人たちに、広く浸透していくことを目指している。また、コンテストを通じて「食物アレルギーへの理解拡充や教育機会の創出」にも努めている。
2024年度は食事部門/おやつ・デザート部門の計417作品の応募の中から書類審査と試食審査を経て、最優秀賞、優秀賞、審査委員特別賞、入賞の計20作品を選出し、同財団のWebサイトに公開。3月16日には表彰式を開催し、上位入賞者に賞状が授与された。入賞20作品のレシピと料理動画は、同財団Webサイトなどを通じて6月下旬以降、順次公開予定。
食事部門の最優秀賞は山口県のフォルツアシモタン/竹中玄翔さん・片山太斗さん・大橋貴則さん(下関短期大学)の「秋鮭のオンザ豆乳味噌チャウダー~香り、味、食感の三重奏~」が受賞。コクを出すための豆乳とみその使い方がすばらしいスープ。食物アレルギーの有無にかかわらず、香り・味・食感が奏でる三重奏のハーモニーが楽しめる一品。
秋鮭のオンザ豆乳味噌チャウダー~香り、味、食感の三重奏~
食事部門の優秀賞は東京都の井上春花さん(実践女子大学 生活科学部 食生活科学科 管理栄養士専攻)の「畑のお肉たっぷり!とろとろ鮭クリームコロッケ」が受賞。ライスペーパーを使ってクリームを包むアイデアがすばらしい一品。成形が簡単になる上、カラリとした仕上がりにも貢献している。パン粉の代わりに大豆フレークを使った衣のサクサクとした食感も魅力的。
おやつ・デザート部門の最優秀賞は北海道の梶の母娘/梶恵美さん・梶みさきさん・梶あかりさん・梶ゆきのさんの「とろサクさん」が受賞。ワッフルコーンの軽い食感とアイスのなめらかさがよく合っており、小麦粉の代替にポップコーン・米粉・片栗粉・アーモンドプードルという最適な食材選びとその配合がすばらしい作品。
とろサクさん
おやつ・デザート部門の優秀賞は愛知県のあいちのハンバーガー/井上和泉さん・青井蓮佳さん・梶本安未さん・辻村朱音さん・濱島彩乃さん(名古屋学芸大学)の「ベリーのチョコクリスマスケーキ」が受賞。豆乳生クリームとココアスポンジ生地の配合・相性が秀逸で、菓子店に並んでいても遜色ない仕上がり。豆乳が苦手な人でも、ココアの風味で抵抗なく食べられる。
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<審査委員>(50音順・敬称略)
【委員長】
お茶の水女子大学名誉教授 畑江敬子
【委員】
千葉大学名誉教授 石井克枝
同志社大学名誉教授、㈻大和学園地域健康栄養支援センターセンター長 伊藤節子
㈱MEATREVO 商品企画マネージャー 小田利典
弁護士 片山登志子
麻布大学名誉教授 坂田亮一
福岡病院小児科・アレルギーセンター顧問、NPO福岡食物アレルギーネットワーク理事長
柴田瑠美子
別府大学食物栄養科学部教授 高松伸枝
千葉食物アレルギー親と子の会会長 瀧澤香緒里
中川学園調理技術専門学校校長、(公社)全国調理師養成施設協会副会長 中川純⼀
元東京家政大学大学院教授 長尾慶子