信州大学とAoba-BBTは共同で、外国人学生の学習環境を向上させるオンサイト授業の即時AI翻訳システム 「AirCampus Session 字幕チャンネル」の開発に関する研究を開始する。本共同研究は、リアルタイムAI翻訳技術を駆使し、外国人学生が日本語の授業で言語の壁を超えて学べる新しい学習体験を提供し、教育の質保証を目指す取り組みとなる。
AirCampus Session 字幕チャンネルは、教育に特化したライブ授業システム「AirCampus Session」のAI翻訳機能を教室向けに最適化させたリアルタイムAI翻訳システム。
従来の翻訳システムは、音声入力と結果表示が一体化していたため、教室のような広い空間で利用するには課題が多く教室では従来型の翻訳システムはほとんど利用されていなかった。AirCampus Sessionは、この問題を解決するため、教員のマイクから入力された音声をクラウドで翻訳し、翻訳された結果を学生の端末に配信する「字幕チャンネル」を新たに追加し、広い教室でも高精度かつ遅延の少ない翻訳結果を学生のスマホから確認できるようにした。学生は、自分のスマホで字幕を確認できるため、それぞれで好きな翻訳言語を選択して結果を表示することで授業への理解を深めることが可能となる。
今回の共同研究では、同社が独自に開発した教育プラットフォーム「AirCampus Sessionの字幕配信チャンネル」を活用して教室の授業内容をリアルタイム翻訳した結果を学生のスマホに配信し、日本語習得途上の外国人学生にも授業内容への理解が進むよう支援する。
今後、同学での実地検証のフィードバックをもとにシステムの精度やユーザビリティをさらに向上させ、他の高等教育機関や企業の研修現場への展開も視野に入れているという。
本共同研究を通じて、教育現場におけるAI技術の実用化を進め、多様なニーズに応える質の高い学習機会の提供を目指す。また、外国人学生向けの即時翻訳システムが普及することで、国内の教育機関における学びの場の国際化が加速し、外国人学生を支援する新たな教育モデルの確立が期待される。