鳴門教育大学と徳島県教育委員会は12月23日、2027年度入試(2026年度実施)から徳島県の小学校若手リーダー教師を養成する「地域教員希望枠」を導入することを発表した。
全国的な教師不足を背景に、他県でも「地域教員希望枠」の導入が進んでいる。徳島県版の「地域教員希望枠」では、県内の様々な課題への対応力を持ち、学校の小規模化の中でも学校間連携を推進し学校力を強化できる若手リーダー教師を、学部4年間と教職大学院3年間(うち2年目は教員として学校現場で勤務、3年目に勤務しながら教職大学院を修了)の7年間で計画的に養成する点に大きな特色がある。
今後、2027年度入試(2026年度実施)から、徳島県の小学校教師を目指す強い意欲を持った学生を「地域教員希望枠」として募集する。入学定員は5人で、県内の高校生に限らず県外からも出願可能。出願要件として、鳴教大が主催する高校生向けのセミナー「徳島で輝く先生になる!鳴教プロジェクト」(仮称)を修了したことを課す。
「地域教員希望枠」で入学した学生は、鳴教大と県教委が連携開設する「徳島スーパールーキー教員養成プログラム」により、即戦力となる知見・力量の獲得を目指す。
「徳島スーパールーキー教員養成プログラム」では、教職に対する意欲や使命感、学習指導力や生徒指導力といった基盤的な教師力量に付加して、次の4つの力量育成を目指す。
これらの力量を確実に修得させるために、学部・教職大学院を通して特設科目「徳島県中核教員養成科目群」を設定するとともに、地域教員希望枠学生(5人)のコホートによる協働学修をベースに学部・教職大学院接続インターバル型履修によるカリキュラムを展開する。
地域教員希望枠学生を学部・教職大学院教育を通じて同期の学修集団(コホート)として組織し協働学修を展開することで、大学院修了後も引き続き学校間連携等を推進し得るネットワークとして機能させることをねらいとしている。