NTT東日本とNTT DXパートナーは、日本出版販売、日本テレビホールディングス、ブレインスリープとともに、Sleep Network Hub「ZAKONE」における新たな共創プロジェクトとして、子供の寝かしつけの課題を解決する、音声だけの絵本「おやすみ書店 みみみん」を、オーディオブック配信サービス「audiobook.jp」にて、12月1日より配信開始した。
現代の子育て世帯が直面する課題の一つである子供の睡眠問題。寝かしつけや夜泣き、寝る時間が遅いなどに悩みを抱えており、特に就寝前の寝かしつけは、多くの家庭で長時間化しており、親子の負担となっている実態がある。こうした課題に対し、「ZAKONE」では、参画企業の強みを生かした共創により、子供の寝かしつけにアプローチするソリューションの開発に取り組んだ。
配信するコンテンツは、声の5要素(強弱・抑揚・高低・間・音色)を定量的に分析し、子供の睡眠を促す最適な朗読パターンによる睡眠誘導メソッドで、音声を収録している。朗読には、日本テレビ元アナウンサーであり、絵本専門士として多くの読み聞かせ活動を行う杉上佐智枝氏を中心に、読み聞かせのスペシャリストが参画。
親子で過ごす就寝前の時間にふさわしいストーリーを持つ絵本を厳選した。第1弾として配信するコンテンツは、”子供のぼうけん”をテーマにした2作品「手袋を買いに」(新美南吉)と「岡の家」(鈴木三重吉)、”ぬくもりのばしょ”をテーマにした2作品「夜」(竹久夢二)、「海の話」(山村慕鳥)の計4作品。
音声コンテンツの開発には、オトバンクの音声コンテンツ企画制作事業「スタジオ オトバンク」が協力し、配信は同社が運営するオーディオブック配信サービス「audiobook.jp」上で行う。
今後、毎週2本ずつ新たに追加・配信を予定している。さらに、保育施設へのコンテンツ提供や子供向けの読み聞かせイベントの開催など子供の睡眠課題を解決するための取り組みを実施するという。
プロジェクトでは、開発段階において、未就学児を対象とした睡眠への影響について効果検証を行っている。その結果、読み聞かせ習慣のある子供は、入眠時間が約7分短縮されることが確認されたという。
本検証に先駆けて実施した予備試験では、それぞれの音源を聞いている時の子供の脳波を計測したところ「みみみん」の音源の方が、α波(リラックス時に主体となる脳波)が多く出現していたことから、「みみみん」の音源自体が子供をリラックス状態にして、催眠効果を及ぼしたことが本検証結果につながったと、プロジェクトは分析している。