東京都品川区で10月24日、運用中の不登校の児童・生徒を支援する3Dメタバースで、オンライン学習と国際交流イベントの提供が本格的に始動した。個別学習支援の経験が豊富なオンライン支援員が5教科・週20コマの授業を行うほか、オンラインで海外の児童・生徒と交流するイベントを実施し、学習と体験の機会を増やす取り組みとなっている。
品川区は今年度から、東京都の不登校支援事業である3Dメタバースを使った「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム(VLP)」に参画している。本事業は、不登校の児童・生徒の学習と体験の支援を強化し、居場所づくりと学習サポートの充実を目指したものだ。
事業全体の管理・運営を行うJMC、3Dメタバース空間を開発した大日本印刷、「デキタス」の開発や3Dメタバース空間内で授業を実施する城南進学研究社、オンライン国際交流イベントを運営するWith The Worldが連携し、区内の不登校の児童・生徒が充実した学びを得られるよう支援している。
同区は、本事業をさらに発展させる独自の取り組み「しながわオンラインスクール」を展開し、主要5教科をカバーするWeb学習教材「デキタス」を使って授業を行う。児童・生徒は、自身の学習の進度に合わせて授業を選択でき、違う学年の授業にも参加できる。自分に合った学びを見つけ、学習意欲を向上させていくきっかけをつくる。
With The Worldが提供する国際交流授業は、児童・生徒がオンラインで世界各国・地域の学校とつながり、異文化に触れることで、実践的な英語学習や国際意識の学びを得る機会をつくる。オンラインの特性を活かし、ニックネーム・チャット機能を使用しての発言等、参加生徒の心理的安全性を担保しつつ、段階的にレベルアップすることができるプログラムとなっているという。