柏市教育委員会(千葉県)は10月、いじめや不登校、児童虐待やひきこもりといった子供に関する悩みを学校内で早期発見・解決する取り組みとして、生成AIを用いた悩みチャット相談システムを、市内のパイロット校(小学校・中学校)に導入しモデル実証を開始した。システムの提供と運用はZIAIが担当している。
これまで自治体の福祉相談において100万人以上の市民に公開・使用されてきた「悩みチャット相談システム」をパイロット校生徒に開放し、24時間いつでもどこでも悩みを相談できる体制を整える。
同システムは、悩みを吐露して傾聴・共感体験を得ることによるストレス緩和に加え、必要があれば現場の教員やスクールカウンセラーに繋ぐことで課題の早期発見から初期対応まで実施することに重点を置いている。すでに高等学校では実証が進んでおり、同システムの傾聴AIに相談したことをきっかけに、学校改善や不登校・自殺予防への介入に繋がった事例も出てきているという。今回の小学校・中学校におけるモデル実証により、有効性の検証および子供にとってよりよい傾聴体験に向けた改善を図るとしている。
今回のモデル実証は、市内パイロット校の小学5年生〜中学3年生を対象に12月27日まで実施する。