GMOメディアは、問題生成装置、問題生成方法および問題生成プログラムに関する特許を10月3日に取得しました(特許番号:特許第7566195号)。同社では、AIによる問題生成技術に関する特許取得は今年8月に取得した「クイズGPT(特許番号:特許第7546809号)」に続き2件目となる。
本特許技術は、目的に応じた情報ソースを読み込ませることで、その情報に沿った複数選択肢の問題を自動的に生成できる技術。同社ではこの技術を活用し、科目「情報Ⅰ」の小テストを簡単に作成できる「コエテコStudy byGMO」を提供している。
今回取得した特許技術は、生成AIエンジンに読み込ませた情報ソースをもとに、複数の選択肢がある問題を作成することができる技術です。生成AIが事実に基づかない情報の生成を勝手に行ってしまう「ハルシネーション」という事象をコントロールし、生成AIにて問題生成を行うのが特徴となっている。
同社では8月に本技術と同様の「クイズGPT」という問題生成技術で特許を取得している。この「クイズGPT」は、問題自体に敢えてハルシネーションを起こし、問題文の正誤を問う〇×問題の生成が可能な技術となっている。(ハルシネーションを起こした問題例:世界で一番高い山は富士山である。→正解:×)
一方、本技術では、生成AIに問題を作成させる際に一般的に使用されるRAGやファインチューニングといった技術を活用したアプローチを採用。これにより、問題自体へのハルシネーションを抑え、解答の選択肢に敢えてハルシネーションを起こす仕様にしている。こうした技術のコントロールにより複数選択肢の中に正答と誤答を含める問題の生成が可能となるという。
「コエテコStudy byGMO」は、本特許技術を活用し、科目「情報I」の教科書内容に沿った3,000問以上の問題を自動で作問し、簡単に小テストを作成することができるツール。教育現場では、科目「情報Ⅰ」に対して、プログラミング教育の専門知識を持つ教員の不足や、学習教材を準備する困難性の高さなど、様々な課題を抱えている。これらの課題を解決するため、本ツールを通じた教務DXの支援に貢献する。
同社では今後、特許技術を活用し、「コエテコStudy byGMO」において、「情報Ⅰ」以外にも対応科目を拡大していく予定。また、高等学校の学習支援だけでなく、リスキリングを目的とした各種資格検定の対策講座への活用など、多様なシーンへの展開を広げる考えだという。